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茶入から始まるお話

お盆に実家に帰った時、母に「家にあってもしょうがないので、持って行って。」と言われ持ち帰った茶入。
手に入った由来を聞いてみたところ、(私の)祖母の妹、母からすると叔母さんの形見分けでいただいたという。
その叔母さんというのが、末娘で芸者の家に養女に出されたのだそう。
祖母曰く、「(その叔母さんを育てた芸者さんは)とても厳しくて、家に行くのが怖かった。」と言うくらいとても厳しい人だったらしい。
芸事ができる人が芸者であり、今、私たちが思う芸者とは全く異なるようです。
茶道、華道、日本舞踊も心得ていたそうで、家には躙り口のある茶室もあったといいます。

この茶入、よく見てみると蓋の部分は多分象牙だと思われる。
蓋の裏には金箔が貼られていて、この茶入の素性が気になるところ。

そんなわけで我が家に来ることになった茶入。
これから可愛がっていくうえで、まずは仕覆の紐の結び方をマスターしなくては・・・
ということで、明日に続きます。