8月2011

白椿 付下

【東京都 渋谷区在住 S様】

いつも沢山のお仕立物をご依頼してくださいます。ありがとうございます。今回は白椿付下をお仕立させていただきました。こういう季節限定のお着物を纏うという事は、四季のある日本だからこそ。季節感を大事にするという事は、心も豊かになります。

上前の柄合わせ部分。

ホタル小紋

【東京都 葛飾区在住 H様】

名前の様にホタルが飛んでいるような染め小紋です。お仕立するに当たっては全体に柄が散りばめられる様に裁断します。

透ける着物にはぼかしの八掛けで。

本場奄美大島紬

【神奈川在住 W様】

本場奄美大島紬。こちらは9マルキのお着物ですが、生地がとても地厚でしっかりとしていて滑らかです。柄合わせは、横段違いにしました。柄合わせによって、着物の見え方が全く違ってきます。色の好みや、デザインもお客様と相談して決めていきます。

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マルキとは経絣糸の本数を表しています。8進法の考えかたで、1マルキは縦絣糸が80本になります。9マルキ(正確には9.6マルキ): 9.6×80本 = 768本(縦カスリ糸)マルキ数が多いほど、経絣糸が多いという事です。

大島切り継ぎ

【長野在住 K様】

以前、お仕立した大島の切り継ぎのお着物をお召しになって、お写真を送って下さいまし た。 やはりお着物は人が来て本来の美しさが出るのだと思います。お着物をお召しに なったたたずまいも本当に美しいです。 こちらのお着物をお仕立した経緯をお話します …私の手元に届いた時は、「果たしてこの着物を仕立てられるかどうか・・・」と、不安に思ったものでした。画像では分からないと思いますが、生地のピースを柄合わせをしながら継ぎ合わせて反物にする所から始まりました。少しずつ形になっていった時の喜びは、仕立てた私にも力になるものでした。もちろん、出来上がってお渡しして喜んでもらえる事が1番です。世代を超え、受け継がれていけるのも着物の魅力の1つだと実感したお仕立物になりました