1月2012

紬訪問着

【神奈川県K様 紬訪問着】

紬訪問着をお仕立しました。
落ち着いた色合いの墨絵の様な趣もある意匠です。

K様はとても細身でいらっしゃるので絵羽物の柄合わせだと殆どが自分サイズにはなりません。
こちらはぼかしの柄なので御自分の身幅にお仕立する事が出来ました。

市松柄羽織

【葛飾区H様 市松柄羽織】


市松柄の着尺から羽織をお仕立させていただきました。
市松柄は人気ありますね。
市松柄は小紋柄になるのですが、実際は総柄合わせに近いとても仕立屋泣かせの柄なのです。
着物の場合、全ての市松を合わせる事もあるのですが、繰越から内揚げの分量から衽に揚げを付けたりと、仕立てる前に考えなくてはならない事、実は結構あります。
衿肩明きを開ける大きさ、繰越の寸法でも変わってきてしまう微妙なものもあるのです。
やる事は絵羽物の訪問着と一緒です。

羽裏は洗張をしたお客様の長襦袢を使いました。
やりくりできるのも着物のいいところです。

 

お直しで寸法を大きくする場合

お直しをする場合、小さくする分には問題ないのですが、大きくしなければならない場合は色やけやスジが出るかどうかが問題になってきます。
古いお着物の場合は特に注意が必要です。

ヤケやスジを直す加工代 (別途、お直し代が必要)
裄の場合 4000円~
身幅    8000円~

もちろん、大きくするためにはその分の縫い代が入っていなくてはなりません。
袷の場合は表地の縫い代があっても、裏地が足りない場合もあります。
訪問着など柄合わせのあるものは、柄が合わなくなったり柄が途中で無くなってしまう事もあります。
そのような場合はお客様とご相談しながら決めていきます。