着物の加工

男物色紋付 

【中野区K様 男物色紋付】

男物の色紋付のお仕立です。

K様が白生地を購入され、私の方で紋入れと染の方から加工に出させていただきました。
生地は純国産の一越縮緬、裏地の羽二重も純国産の羽二重をご用意くださいました。

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純国産と国産では何が違うかご存知でしょうか?
簡単に言いますと、純国産は養蚕から日本産。
国産は輸入の絹糸を使用し、織だけ日本で行った物です。
ちなみに、純国産の絹糸はわずか1%ですので、どれだけ貴重な物かお分かりになると思います。
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表地と裏地両方を共色のグレーに染め、紋は『丸に九枚笹に五三の桐』という珍しい紋でしたので、紋の型紙から作成。
羽織は五ツ紋、着物は三ツ紋を入れ、衿比翼をお付けしました。
男性で正装の紋付をお誂えなさる方も少なくなってきておりますが、同じお着物でも普段着とはまた違うお気持ちになると思います。
“自分の為に着る”
“相手の為に着る”
洋装でも和装でもTPOは同じです。
相手の為に着る場合はTPOを重視して下さい。マナーとは相手の為にあるものだと思います。

後日、紋付袴のお写真を送っていただきましたが、晴れの日にふさわしい素敵なお写真でした。
ありがとうございました!