7月2015

上布2枚

【目黒区K様 男物上布と女物宮古上布】

K様ご夫妻の上布2枚のお仕立物です。
8月の青森ねぶた祭りを見に行かれるそうで、その際にご着用されるという事でした。

ご夫婦でお着物をお召しになる方、実は割と多くいらっしゃいます。
そして皆様、とても仲が良いのです。
同じ趣味を持ち、着物を着て、色々なところへ出かけられるのでしょう。
『仕立屋 凛』にもご夫婦でご相談に来られる方、沢山おられますが、どこのご夫婦のも奥様が主導権を握っていらっしゃる様に思います(笑)
そこも共通項ですね。

 

 

蔦の葉柄 麻絞り着物

【川崎市E様 蔦の葉柄 麻絞り着物】

麻の絞り染めのお着物です。
よくある事なのですが、絞り染めのお着物には、絞った時に括った糸が付いていることがあります。
このお着物についておりましたが、お渡しする際は取ってからお渡ししております。

蔦の葉文様ですが、着物の全体像を見ると夏空の様に感じました。
夏の青空に白い雲と言った、まさに盛夏にお召しになるのが楽しくなるようなお着物に出来上がったと思います。

 

草木染 単衣色無地

【草木染 単衣色無地】

前回と同じく大田区K様の色無地単衣のお仕立物です。
こちらは草木染だそうで若干染めの色の濃さが違う様な所が見受けられました。
染ムラというとあまりいいイメージがないかもしれませんが、私は手作りの物はそういうところに特徴があると思っています。
紬にはフシがありますし、それをキズと見るかどうかはその人次第です。
そこに手作りの良さを見出してほしいと思います。

こちらのお着物は地模様が薔薇のお花の様な織になっていて、あまり見ない反物だと思い聞いてみたところ、やはり昔に染めた物だという事でした。
こういう白生地があったら私も欲しいと思う反物でした。

 

紗羽織 柳に燕文様

【大田区K様 紗羽織 柳に燕】

昔からの習慣で夏も羽織が欠かせないとおっしゃるK様。
こちらの羽織は紋紗の柳の葉の上に燕の刺繍があしらわれています。

着物だけでも暑いと思われる方も多いと思いますが、なぜか紗羽織をお召しになった方を見ると涼しげに感じます。
見ている人にも涼しさを提供する事が出来るのも、着物の機能美なのでしょう。
羽織だけ見ているよりも、お召しになった時の方がとても涼しげでしょうね。

白鵬と琴欧州

【世田谷区K様 浴衣と甚平】

浴衣地から甚平をお仕立しました。
半ズボンに関しては洋裁なので、ほぼミシン縫いです。
初めて甚平を作成しましたが、とても楽しくお仕立させていただきました。
和裁と違い、パターンを使うという事もとても新鮮に感じます。
こういう機会を与えて下さったK様に感謝いたします!
大相撲5月場所では、白鵬の付き人がこの浴衣を着ていました。

そして、琴欧州の浴衣です。

最近の相撲部屋の浴衣はとってもおしゃれ。
デザイナーがデザインしたものもあれば、親方がデザインするものもあるそうです。

という事で、甚平のお仕立も承れます。
今夏は納期的にもう間にあいませんが、来年ご希望の方は是非。

雪華刺繍 麻附下

【雪華刺繍 麻附下】

刺繍士 飯島桃子さんによる刺繍の附下です。
5月に行われた三渓園での日本の夏したく展で販売されていたお着物で、刺繍だけではなく藍染も彼女が行っております。
夏着物に冬の文様を入れて涼を呼ぶ図案は昔からありますが、藍染と雪華の刺繍が本当に涼やかに感じます。
このお着物でしたら暑い日差しの下でも苦にならずに楽しく過ごせそうですね。

  

色無地 単衣仕立て

【港区Y様 色無地 単衣仕立て】

白反から染めてのお仕立物です。
以前は白抜きの1つ紋を入れさせていただきましたが、今回は丸に橘の1ツ紋をケシ縫で入れてのお仕立です。
地模様が茶屋辻(帷子によく使われてた文様)という事もあり、染のお色も涼やかな薄い水色になさいました。
引き取りにいらして頂いた時は「最近は普段でも着物を着て出かけるようになりました。」と話してくださいました。
お茶もされているY様ですが、お茶だけにとどまらず、ご友人とのお食事など色々お出かけされているようです。
これからも沢山お召しになって頂きたいです。