8月2015

モダンな柄の浴衣

【港区K様 モダンな柄の浴衣】

反物を拝見した時から、出来上がったら印象的な浴衣になるだろうと思っておりましたが、その通りになりました。
基本的には大小のスクエアがちりばめられているという単純なパターンですが、組み合わせ方によって出来上がりのイメージはだいぶ変わってきます。
そろそろ浴衣も終わりの時期という頃にお渡ししましたが、お子さんの学校行事などでお召しになる機会があるそうです。
残りの夏を楽しんで下さい。

宮古上布

【江東区O様 宮古上布】

後身頃は共布で、下前身頃は同じく宮古上布の生地違いを使いお仕立しました。
小さいお着物を大きくお仕立する為に、色々と工夫できる事があります。
接ぎを入れるのはもちろんですが、出来るだけ共生地、共生地で取れなければなるべく目立ちにくい生地でという方法が良いでしょう。
今回の生地はO様の方でご用意いただきました。
私からの一方的な提案だけではなく、お客様と色々な方法を考えるという事が重要だと思っています。

 

草木染 琉球絣

【江東区I様 草木染 琉球絣】

最近、お仕立物のご依頼の中でも琉球絣を承る事が多いです。
こちらも草木染の琉球絣で、水雲などの文様が描かれております。
琉球絣の文様は自然、人体、器物などを具象化した文様です。
1つ1つの意味が分かれば更に楽しくなると思いますが、私も代表的な文様しか分からないのが正直なところです。

沖縄というとても暑い地域なのに、久米島紬の様な暖かい真綿紬、色鮮やかな紅型、蝉の羽と言われる宮古上布など多種多様な染織がある事に驚きます。
どの工芸もそうですが、後継者が育つことを願ってやみません。

  

たて涌文様 上布

【江東区H様 たて涌文様 上布】

大胆なたて涌文様の上布です。
こちらは身丈を大きくする為に後身頃に足し布を入れてのお仕立になります。

先日、H様にお会いした時「今年は暑すぎてまだ着ていないんです。」と話されていました。
確かに今年はちょっと異常な暑さ。
猛暑、酷暑という言葉も聞き飽きるほどに聞こえてきました。
麻を着るのも,外出するのもおっくうになるほどの暑さでしたが、来年は出来るだけ沢山お召しになって楽しんで下さい。

 

ぼかし染め 麻着物

【川崎市M様 ぼかし染め 麻着物】

こちらのお着物はアトリエ紀波さんの反物からお仕立させていただきました。
横浜三渓園で行われた日本の夏したく展で購入されたそうですが、私の方にお仕立をご依頼くださいました。ありがとうございます。
M様は紀波さんともお知り合いで、実は私の友人とも職場が一緒だというM様。
人の縁って思わぬところで繋がっていたりするので、面白いですよね。

さて、お着物は墨流しの様な麻のお着物。
紀波さんのお着物は、上品で繊細だといつも感じます。
光に透かした時の透け感もとても美しいお着物です。
暑い夏を少しでも楽しく過ごして頂けたらと思います。

 

千葉あやの作 正藍染め

【港区K様 千葉あやの作 正藍染め】

千葉あやの氏作 正藍染めの夏物です。
個人的に藍染めは染色の中でも一番好きなのですが、千葉あやの氏の藍染は麻の為の藍染めと言えるでしょう。
あやのさんが亡くなられた後は、娘のよしのさん,そして孫のまつ江さんと引き継がれています。
手仕事から出来ている物はどれも素朴で懐かく温かみに溢れています。
機械には出せない、この素朴さに私たちは魅かれるのだと思います。

詳しくはこちらをどうぞ→仙台、宮城のてしごとたち テとてとテ