9月2015
【江東区O様 白山紬 男物ぼかし着物】
男物の単衣仕立てになります。
元々は女物の附下で販売されていたのだと思いますが、男物にお仕立いたしました。
男性の方が女性用の反物から選ぶ事は割とあります。
呉服屋さんに行かれれば分かると思いますが、男物は圧倒的に品揃えが少なく、そして地味・・・
気に入った反物であれば女物から選んでいただいても問題ありません。
ただし、裄がどれくらい出来るかだけ確認してください。
こちらもお仕立する時は裾のぼかしをあまり出したくないというご希望がありましたので、5寸(19センチ)ほど裾を切り落としてお仕立いたしました。
ぼかしのグラデーションもほどほどに品よく決まりました!
2015年9月29日14:04|
カテゴリー:お仕立物,単衣,男物,紬
【宮城県仙台市S様 色無地 胴抜き仕立て】
宮城県仙台市からのご依頼です。
ご遠方からのご依頼は本当にうれしく思います。
今回は色無地のお着物を胴抜き仕立てのお仕立をご依頼いただきました。
反物はとても上品な淡いローズピンクで、八掛は共色に近いぼかしの八掛をお付けいたしました。
最近は胴抜き仕立てにされる方が本当に多いです。
冬でも寒いのは外にいる時だけで、室内は暖かいですから必ずしも袷にこだわる必要のなくなってきたのかもしれませんね。
2015年9月25日05:28|
カテゴリー:お仕立物,女物,胴抜き仕立て,色無地,袷
【杉並区S様 久米島紬 単衣仕立て】
古着屋さんで反物で購入されたという久米島紬。
反物自体が古いものだと思いますが、触った感触がちょっと変わっています。
というのも縦糸か緯糸に麻が使われているのではないかという事をS様もおっしゃっておりました。
何故麻ではないかと思うのは、少し透けているのと麻の様なシャリ感があるからです。
久米島紬は縦緯共に手紡ぎ糸を使用したものと縦糸に生糸、緯糸に手紡ぎ糸を使用したものはあります。
この反物に麻を使用しているかどうかは不明ですが、若干涼し気であるという事もあり単衣仕立てをご希望。
それと、一昔前の反物にはよくあるのですが丈(長さ)が短いです。
今回は掛衿の下に別布を接いでのお仕立となりました。
2015年9月20日13:43|
カテゴリー:お仕立物,単衣,女物,紬
【大田区K様 葦文様 紗羽織】
葦文様が描かれた、紗の絵羽織です。
紗の地紋は籠目文様になっており、文様からの透け感が涼しげに映ります。
かと言って、着物が透けるほどの透け感ではありませんのでこの季節にちょうど良い季節感です。
9月になれば、昼間は暑くても陽が落ちると肌寒く感じる日も多々あります。
涼しければ羽織り、暑ければ脱いでみたり、洋服で言うとサッと羽織れるカーディガンの様な役割です。
上手く温度調節ができ、尚且つ季節の柄を取り入れれば季節の変わり目のコーディネートを楽しめる、使い勝手の良いお召し物だと思います。
2015年9月15日10:35|
カテゴリー:お仕立物,単衣,女物,羽織
【江東区K様 若松菱 絽小紋】
若松菱の絽小紋です。
左右対称に描かれる若松菱はおめでたい席に使われる事が多く、どちらかというと礼装のイメージがあります。
今回のお着物は小紋柄ですので、格付けとしては普段着です。
普段着と言ってもちょっといい所にお出かけになる時にお召しになる文様でしょうか。
歌舞伎がお好きなY様ですので、歌舞伎鑑賞にとても良いのではないかと思います。
2015年9月11日11:53|
カテゴリー:お仕立物,単衣,夏物,女物,小紋
【町田市U様 結城縮 亀甲散らし】
このお着物を見た時に『これ凄い可愛いですね!』と思わず言ってしまいました。
色合いといい文様といい、私にはツボな文様でした。
元々はお袖にカケハギの跡があり、下前身頃と交換してのお仕立です。
こちらのお着物は洗張から承り、お仕立の際にカケハギ部分はほぼ隠れ、殆ど分からなくなりました。
ほぼお着物で生活しているU様はその日のお天気と相談してお着物をお召しになっているそうです。
お着物だからと言って難しく考える事はありません。
洋服と同じように考えればよいのです。
2015年9月8日10:47|
カテゴリー:お仕立物,単衣,女物,紬
【世田谷区N様 矢絣柄お召 単衣仕立て】
関東だとお召は馴染みの薄い生地ですが、関西の方はお茶の席にもよくお召を着用されるそうです。
というのも、『シワになりにくく着易い』という機能美を備えた生地なのでお茶にはもってこいなのだそう。
『柔らか物と紬の中間の様な生地』とよくたと例えられますが、本当にその通りで、縫っていても『柔らかい様な柔らかく無いような』という感触です。
確かにシワになりにくいという事は縫っていても分かります。
湿度の多い時期に柔らか物を縫っていると、少しの時間置いておくだけでシワになってしまうのですが、お召は殆どシワになりませんので扱いやすさにおいてはとても優秀なのだと思います。
修業時代、お召しは水に弱く熱に強いと教えられました。
お召の種類もおしゃれ着から礼装まで色々ありますが、無地のお召は関東で言う色無地の様なカテゴリーに近いそうです。
2015年9月4日09:59|
カテゴリー:お仕立物,単衣,女物,御召