羽織

アドラスの羽織

【千代田区O様 アドラスの羽織】


外国布がお好きなO様。
今回はウズベキスタンの生地、アドラスでお仕立てをご依頼いただきました。
アドラスは経糸が絹、緯糸が木綿で織られています。

日本にも太子間道という布がありますが、アドラスがシルクロードを渡って日本に辿り着いたことが分かります。
東京国立博物館アーカイブ→太子間道
現代でも日本では太子間道、ウズベキスタンでもアドラスは織られている布です。
少しずつ形は変わっていくかもしれませんが、これからも長く続いていってほしいと思います。

羽裏はインド更紗。
表の生地ととてもよく合っています。

  

鮫小紋 羽織

【世田谷区H様 鮫小紋 羽織】

こちらは何年か前にお仕立てさせていただきました鮫小紋の羽織です。→こちら
羽裏を交換されたいという事で、絵羽の羽裏と思いきや、この羽裏は元々訪問着の裾模様なのです。
H様は「アールヌーボの様なお花の描かれ方が気に入ってます。」とおっしゃっておりました。
お召になっているときにはほとんど見えない羽裏ですが、こうやって見ると羽裏が変わるだけでまるで印象が変わってしまうのがまた面白いところです。

 

結城縮 絣の羽織

【千代田区O様 結城縮 絣の羽織】

前回、トラジャ族の絞りの羽織のお仕立てに引き続き、2枚目の羽織をお仕立てさせていただきました。
元々はお着物でしたが、身丈が短かった為、最初から胴継もありました。
洗張りから上がってきた時点でかなりの接ぎがあることと、衿肩明き(首が入る切り込み)が3つも開いていることも更に判明。
お着物の時点でも沢山のやりくりをしてお仕立てされているお着物でした。

最初はお着物でのお仕立て直しをご希望されておりましたが、羽織もまだ1枚しかお持ちでないという事で急遽、羽織にお仕立て直しとなりました。
羽織にするにも少々問題がありましたが、O様のアイデアもあり通常のお仕立てとは少し違う部分もありますが無事羽織として再生することができました。
こういうやりくりも面白いところです。

 

スラウェシ島トラジャ族絞りの羽織

【千代田区O様 スラウェシ島トラジャ族絞りの羽織】

インドネシア、スラウェシ島のトラジャ族の絞り染めの布を羽織にお仕立ていたしました。
木綿の生地に染められた絞りの文様は祭礼用に使われていたといいます。

羽裏に使用した布はオールドバティックですので、図らずもインドネシアのコラボレーションになりました。

今回は絞りの表地の生地を2枚使用。
羽織は着尺よりも短くてもできますが、普通に裁断するとほぼ着尺と同じくらいの長さが必要です。
表地の大きさ、裁断の仕方、柄の出し方によりだいぶ用尺が変わりますのでまずはご相談からになります。

下の画像はO様宅にお伺いした際に、出来上がりのイメージをお伺いした時のものです。

先日お会いした時は、珊瑚の羽織紐を組み合わせていらっしゃいました。
珊瑚の朱色が映える美しいコーディネートです。

「お着物は沢山あるけれど羽織が無い。」との事でもう1枚羽織のお仕立てをご依頼いただいております。
次回は日本の紬ですが、出来上がりを楽しみにお待ちいただければと思います。

 

松井青々 蝋吹雪染め 羽織

【大田区K様 松井青々 蝋吹雪染め 羽織】

季節が過ぎるのは早いもので・・・とはよく言ったもので、私は自分のサイトを更新する時に感じます。
自分のサイトを更新する際に『こんなに更新していなかったっけ?』と気付くことが多いです。

さて、今回は京友禅の松井青々氏の羽織です。
蝋吹雪染という技法で染められた羽織です。
蝋吹雪、撒き蝋などと呼ばれたりしますが、筆に蝋をつけそれを飛ばしていくというろうけつ染めの加工の一つです。
蝋が吹雪の様に飛び、その部分が防染され染まらないという事になります。

羽裏の『青々』文様が雪の結晶の様に見えて、図案にも凝っているのが分かります。

  

豹柄の着物と羽織

【川崎市Yさま 豹柄の着物と羽織】

豹柄の着物と羽織です。
こちらは2枚共洋服生地からお仕立しました。
着物は木綿なのですが、木綿とは思えない強いて言うなら綿薩摩の様な滑らかな手触りです。
裏地を何にしようか考えましたが、結局共生地の通し裏を付けることになりました。
共生地でお仕立していると、表裏を合わせた後にどっちが表か分からなくなるという不思議な感覚に襲われました(笑)

羽織の方は化繊の生地なのですが、とても暖かくこちらも重宝しそうです。
羽裏も化繊の無地です。

Y様はファッションの一部として着物をお召しになっているので、とても楽しそうに見えます。
やはり自分の好きな物をお召になるのが一番なのだと感じます。

  

簪柄の羽織

【世田谷区Y様 簪柄の羽織】

簪柄の羽織と羽裏の柄がとても可愛らしい組み合わせです。
羽織はコートを着る前の季節にとても活躍するアイテムですので、皆様も何枚かお持ちだと思います。
羽織丈は流行りがあり、少し前まではとても長い丈の羽織姿を多く見かけましたが最近は少しずつ短くなってきているように思います。
注文される場合は、膝より上、下などどさっくりとした感じでも構いません。
私の好みとしては膝が隠れる程度がバランスがいいかなと思っております。
Y様もお忙しくていらっしゃるので、なかなかお会いできませんが、お着物をお召しになるお時間を楽しんでいただければ嬉しく思います。

 

多色染の羽織

【神奈川県川崎市Y様 多色染の羽織】

筆を自由に使い、描かれた文様は水彩画の様にも見えるとても印象的な羽織です。
無地系のお着物と合わせると、とても映えるコーディネートになると思います。
羽織やコートは意外と「派手かな?」と思える柄でも着こなせてしまうものです。
たまには少し冒険した柄を選ぶのも楽しいかもしれません。
不思議なもので、生地で見ていた時と羽織や着物の形になって見るのとでは、また違って見えるものなのです。

オールドバティックの羽織

【中村かをるさん オールドバティックの羽織】

オールドバティックで羽織をお仕立いたしました。
今回はバティック1枚では衿とマチが取れず、衿は別のバティック、マチには紬を使用してのお仕立です。
マチに紬を入れたことによって、全体がきりっと締まりました!
バティックが2枚あればほぼ出来るのですが、必ず出来るとは言えませんし、相性の良い生地でないと全体のバランスがとても悪くなってしまいます。
衿に使用したバティックの残りの布で名古屋帯を作っておられました。

先日、中村さんを含め5名で集まった様子はこちらからどうぞ→中村かをる 創作帯のブログ
皆さまご依頼ありがとうございました!

亀甲文様 羽織

【杉並区S様 亀甲柄 紬 羽織】

亀甲文様と書きましたが、私の中では蜂の巣のハニカム構造を連想しておりました。
もちろん亀甲もハニカム構造ですが・・・
S様はご自身で生地を洗って持ってきてくださいます。
一昔前までは、普段着は自分で洗う事が当たり前でしたが、今はそんなことも少なくなりました。
自分で洗うというのは何よりも気持ちがいいものです。
S様は着物探しも楽しんでいらっしゃいますし、何よりご自身の着物のスタイルが確立していらっしゃいます。
これからもご自身の楽しみ方を貫いていってほしいと思っております。