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誰の為の仕事なのか

大工が教えるほんとうの家づくり 文芸春秋

なぜ大工の本?とお思いでしょうが、物を作ることの基本的なものは同じであると思いました。
本の著者の阿保さんは、無垢の木や自然素材を使い家を建てることの素晴らしさを教えてくれます。職人は感性を磨く事も大事であると言っています。阿保さんは設計までされていますが(木材の事を熟知している設計士、建築士はとても少く、設計をする大工さんも少ないのだそう)実際、本に出てくる家はどれも木の温もりが感じられるセンスの良い素敵な家ばかりです。いつかこういう方に家を建ててほしい!とまでは言いませんが、内装くらいやって頂けたらなぁと思います。窓枠がアルミサッシではなく木枠の建具であるだけで、家の雰囲気は温もりのあるものに変わってくるのです。
箇所に応じた適材と断熱材を使用すれば、流行りのソーラーシステムや床暖房も必要ないと言っています。それだけで工事費は抑えられるというのです。システムキッチンやユニットバスもしかり。目から鱗です。

“お客様の事を1番に考えて作る”このあたりまえの事を物を作る事を職業にしている者たちは忘れてはなりませんね。
お客様の為=自分の為なのです。肝に銘じます。