本日のお客様

本日のお客様 (大島のお仕立て依頼)

お仕立て上がりのお着物を引き取りに、藤沢のY様がいらっしゃる。

色無地の胴抜きのお仕立てでしたが、元の寸法が小さかった為後身頃に接ぎを入れてお仕立てする。
今回は共布が残布であったために共布を接ぐ事が出来ました。

Y様が以前いらした時にお話されていたのですが、目の不自由な方の為の音訳のお仕事の試験を受けるとおっしゃっており、その試験に合格されたという事でした。
音訳というと文学作品を朗読するようなイメージを持ちがちですが、実際には取扱説明書などを読み上げたりするという実生活に密着した事柄が多いのだそう。
もちろん、読み上げたものを録音するという作業があるのですが、1日の中で静かな時間の夜中になります。
ですが、それでも車の走る音やエアコンの音といった、いつもなら気にしない“日常音”が気になってしまうのだそうです。
目が見えない方は、もっと音に敏感ですから私達よりも様々な音が聞こえてしまうのでしょう。
発声や、間の取り方など色々な事を考えなくてはいけないという難しいお仕事だと思いますが、こういうお仕事についたY様を私も陰ながら応援していきたいと思っています。

そしてまた大島のお仕立てをご依頼いただきました。
いつもありがとうございます。