2月2015

本日のお客様 (長襦袢のお渡しとお直しのご依頼)

世田谷区K様。
お寒い中、自転車でいらしてくださいました。ありがとうございます。

本日はお着物の裄直し2枚と長襦袢のお仕立物をお渡しさせていただきました。
長襦袢は羽織っていただいて身丈を確認。
対丈でお召しになるものは、ただ計算で寸法を出しても、痩せている、ふくよかである、など色々な条件で着丈が変わります。
私としては若干短めの方が好みですが、人それぞれお好みは違います。
確認していただいた所、今回はちょうど良さそうです。

今回お持ちいただいたのは、胴抜き仕立ての身丈直しです。
胴抜き仕立ては最近本当に多くなってきていると実感します。

お直しのお話をしているうちに、お嬢様のお迎えの時間が迫ってきてしまいました!
慌ただしくて申し訳なかったですが、次回はゆっくりお話ししたいですね。

本日のお客様 (羽織から帯へのお仕立て直し依頼)

先月いらして頂いた方のご友人のM様。
ご友人から羽織をお預かりしており、直せれば羽織でお召しになりたいとおっしゃっておりましたがサイズが出せず、帯へのお仕立となりました。
着物や羽織から帯へお仕立て直しは出来るのですが、いくつか制限もあります。
もちろん帯用に柄出しがされていないので柄の向きなどを考えなくてはいけません。
他にも解いた時のスジなどが出ない様になど、いくつかクリアしなければ帯にはならないのです。
今日は柄出しなどの確認をしていただきました。

着る物ではなく帯に変われるのもまた楽しいものですね。
ちなみに帯のお仕立は帯屋さんへ依頼しております。

他にも京都で購入されたお着物や草履のお話や、お友達と着物でお出かけされたお話など、面白いお話を沢山聞かせていただきました。
楽しいお時間をありがとうございました!

本日のお客様 (袖丈直しのご依頼)

世田谷区にお住いのH様。色無地のお着物の袖丈直しをご希望です。
こちらのお着物は中振袖位の袖の長さがありましたので、短くしたいとのご依頼です。
背にはしゃれ紋も入っておりますので、華やかな席にもお召しいただけます。
「朱赤の無地は派手ではないですか?」とおっしゃっておりましたが、錆朱の様なお色見ですのでそれほど気になさらなくてもいいかと思います。
お色のご趣味は人それぞれですが、東京の方は地味なお色がお好みの方が多いので、私としては華やかさがあった方が良いのではないかと思っております。

本日のお客様 (振袖のお直しのお渡し)

お昼から雪が降るかもしれないとの予報に少し早くいらして頂きました。

お預かりしていた振袖は、裾ふきに綿が入った立派な裾でしたので、それを細くお直しするのと、身丈直しをさせていただきました。
他にもお客様のご依頼でパールトーン加工をいたしました。
ガード加工をかけるのは皆様それぞれの用途があっての事ですが、当てはまるのはこの様な事例だと思います。

・お着物の色が薄く汚れが目立ちそうなもの。
・訪問着以上の礼装用。
・男物場合、礼装用(色紋付、黒紋付き)。
・雨用のお召し物。

ガード加工をするとシミが付かないわけではなく、付きにくくなると捉えていただく方が良いと思います。
シミが付いてしまったら、なるべく早くシミ抜きに出す事と、自分で処理しないという事です。
古くなってしまったシミほど落ちにくくなります。
何事も早めのメンテナンスを心がけてください。

おか善 刺繍展@銀座

お客様に誘われ、京都 おか善さんの個展に行ってきました。
銀座、文芸春秋画廊にて行われた個展。
京都でしか出せない色があると言われるように、刺繍のすばらしさと共に染の美しさも堪能いたしました。
東京であまり見ることができないような物まで、沢山見せていただきました。

さて、今回は刺繍の体験が出来るという事で張り切っておりました。
ですが、ほんの小さい刺繍一つでも形にするという事はとても難しいのです。
今回の個展に展示されている様な素晴らしい刺繍が出来るようになるまでは、とてつもない努力と鍛錬が必要だという事が改めて分かります。

切り箔文様を選んでみましたが、力加減や針を入れる部分の微妙な加減などで少しずつ形が変わってしまいます。
また、こういう機会があったらチャレンジしてみたいです!

本日のお客様 (コートのお仕立てとお直しのご依頼)

初めていらして頂きました世田谷区のH様です。
本日はお着物でいらしてくださいました。
アンティークのお着物がお好きだという事が一目でわかる装いでした。
一口に着物と言っても好きなスタイルは本当に色々あります。
皆様、個々にご自分の装いを楽しまれていらっしゃるのが分かります。

本日のご依頼は、以前購入した着物衿のコートがとても気に入ったので、それと同じ形でコートを仕立ててほしいという事です。
持って来てくださったお着物は絣の紬。
これをコートにお仕立直しご希望です。
ただ、このままを仕立てるのはつまらないので衿と紐の部分を無地の紬を付けて星とのご要望がありました。
確かに1枚の布だけでも良いとは思いますが、衿だけでも無地の布が付くとアクセントになって楽しいコートになりそうです。

その他にも羽織のお直しと単衣のお着物のお直しを承りました。

H様とは着物談義で話が弾み、とても楽しいお時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。

本日のお客様 (お着物3枚のお仕立依頼)

もうすっかり顔馴染みになりました、目黒区K様。
いらしてくださる時は、いつも目黒小川軒のレーズンサンドを持ってきてくださいます。
このレーズンサンドを見るとK様を思い出してしまうくらい、K様のいつものスタイルなのです。
いらして頂くのはお久しぶりなのですが、昨年お孫さんが生まれたのでお電話でも声が弾んでいらっしゃるのが分かりました。

本日はお着物を3枚お持ちいただきました。
お母様のお着物でしたり、頂いたお着物だったりでどれも少し小さいく、出来るだけ寸法を大きくなさりたいというのと、着用時に問題が無いように接ぎを入れてお仕立をご希望されました。
接ぎを入れる場合、接ぐ分量にもよりますが帯の下にいれるか、おはしょりにいれるかが選べます。
その為、今回はご自宅でお着物をお召しになる時にいつも腰紐をどこで縛るか、おはしょりがどの位になるかを見ていただく事になりました。
一応、簡単な図をかいて「ここと、ここを測って下さい。」とお伝えし、後日ご連絡いただければと思います。
接ぎを入れるかどうかは、小さいお着物をどこまでお召しになりたいかという愛情(愛着)に比例するような気がします。
接ぎを入れてお着物を仕立てるという事は、少し形を変えて受け継いでいく1つ知恵として頭の片隅に入れておくといいのではないでしょうか。

本日のお客様 (小紋のお渡し)

2月初めにご着用になられるという小紋をお渡しいたしました。
Y様はお茶をされていて、前回いらした際に銀座松屋で行われていた古田織部展のチケットを下さいました。(もうこの企画展は終了しております。)
1月中旬頃に相方と一緒に観に行ってきましたが、なんとも盛況で沢山の来場者で溢れておりました。
昨年、世田谷美術館へ魯山人展に行ったときはとてもゆったりと見ることができたので、その感覚でおりましたがそれどころではありませんでした。

織部展で特に印象に残ったのは茶杓。
Y様にお伺いしたところ『竹がくれ』と銘がついており、織部が敵から逃げ竹藪の中でつくったとされているのだそうです。
そんなお話をお伺いして、そのシーンが頭の中にフッと湧いてきました。
古(いにしえ)のお話は想像するしかありませんが、とてもロマンを感じてしまいます。
そういうお話をお伺いできるのもお客様にお会いする中での楽しみの1つです。

本日は小紋のお渡しのほかにお預かりしている白生地の染の最終的なご相談がありました。
そして紋入れは抜き紋から縫い紋へ変更。
こういう融通は出来るだけきくように心がけております。