PERSON

建築家繋がりで、安藤忠雄氏のお話

前回の建築家繋がりというわけではないのですが。
先日、紀伊国屋ホールにて行われた
@Kinokuniya 安藤忠雄 講演会「夢をかけて走れ」、を拝聴して来ました。

以前から安藤氏の講演を聞いてみたいと思っておりましたが、1月初めころにネット検索をしていたら偶然にも東京で、しかもすぐに行われるというから、早速電話予約→チケットを即ゲット!

前から3列目という良席で、私は聞く気満々といったところ。
安藤氏のお話は、仕事に対する思い、今の日本人に欠けているもの、今の若者に思う事などを大阪人らしい絶妙な笑いと共に2時間があっという間に過ぎてしまいました。

仕事への取り組み方ははもちろんですが、ユーモアのセンスが素晴らしい。
サントリーの佐治会長とのお話やアサヒビールの故・樋口氏とのお話など、聞いているだけで面白い。
大体、こういう方々は普通に無理を言ってくる。
それをいなしていけるだけの力量があるからできるの訳なのですが。

今回の講演会にも少し話が出たのですが、草間彌生さんのお話。
(草間氏の有名なかぼちゃのオブジェを見て)
安藤氏「このかぼちゃのオブジェ凄いですね。」
草間氏「あなたこれがかぼちゃに見えるの?センスないわね。」
と言われたそうです。(会場笑)
(草間氏にはどう見えているのか聞きたいところ・・・)
そして、安藤氏曰く、「皆さんも草間さんの様なこういう顔つきとこういう服装で生きていかなくてはいけないんです。今の日本人でこういう表情で生きている人はいませんよ。」
スクリーンに映し出された草間氏のメイクとファッションがとても個性的だったので、会場爆笑。

安藤氏は学歴がなく、建築家になるのは絶対に無理だと周りからは言われたそうです。
けれども、学歴の無い自分がこうして建築家になり、今では東大の教授までしてるのだから、夢を持って生涯青春で生きていってほしいとおっしゃっていました。
青春とは好奇心を持ち続けている限り終わらないと。

今の日本人に最も欠けているものは“感性”だという。
モネやゴッホが浮世絵を見て日本人の豊かな感性に驚いたというけれど、今そんな感性を持っている人は自分を含めていない。とおっしゃっておりました。

私も心がけていることの1つとして、100円ショップで物を買わない。
という事があります。
安いものをが悪いと言っているわけではなく、安くて沢山あると必然的に物を大事にしなくなります。
そういう物に囲まれて暮らしていると感性がなくなる気がしませんか?
日常生活で使うものほど良いもの(高いものという意味ではありません)を使うべきなのです。
ちなみに相方は100円ショップで売っているものは全く信用していません。

モネやゴッホが驚いた当時の日本人は、物を大事に使い、生活の中の風景や、色々なことに感動する心を持っていたのだと思います。
大量生産品の中で育っていては生まれてこないものだと思います。

ここでは書ききれないですが、今回のお話で沢山の希望と何かこれから生きていく上での手がかりみたいな物が私にも少しだけ見えたような気がします。

建築家という職業

NHKで建築家SANAAの活動を紹介していた。
SANAAと言えば、金沢の21世紀美術館やルーブル美術館の分館の設計を手掛けた、妹島和世氏+西沢立衛氏の建築家ユニットです。

番組では新国立競技場のコンペの様子が主に放送。
「建築家は時代と調和したものを作りたいと思う気持ちと、時代を超えたものを作りたいという相反する思いがある。」という言葉が心に残りました。

そういえば思わぬところでSANAA設計の建築物を見ていた事に気が付いた。
昨年夏に訪れた、海の駅なおしまである。
外のベンチでごろんと横になりフェリーを待つ時間も心地良く感じたものでした。

結局、新国立競技場は他の建築家の作品に決定。
↓ちなみにこちらです
新国立競技場
完成は2018年、東京にオリンピックが招致されればメインスタジアムとなります。

建築家という職業はとても興味があります。