お仕立物

紅花紬 単衣

【港区S様 紅花紬 単衣】

紅花はエジプト原産と言われ、シルクロードを経て日本に渡来したといわれています。
紅花は梅雨の頃に花を咲かせ、棘のある葉と蒸し暑さの中で行われる収穫はとても大変な作業だろうと想像できます。
紅花の”紅”は収穫する娘たちの手から流れる血の色とまで言われるほどなのです。
確か、紅花の産地の山形県では収穫体験があったよう記憶しておりますが、今もされているのでしょうか・・・

さて、今回ご依頼いただいた紅花染めの紬。
黄色から水色に変わるグラデーションになっています。
徐々に変わっていく色合いがとても爽やかな印象を受けます。
S様のご希望により、お顔周りに水色がきた方がお顔映りが良いという事で、色の出方もお伺いしました。
今回の様に、「この色を掛衿に。」などのご要望はお気軽にお伝え下さい。
本来単衣の季節は6月ですが、紬の単衣は5月にお召しになっても問題ないと思います。
5月の爽やかな風が通り抜けそうです。