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2021-06-17

竹文様の単衣

【港区S様 竹文様の単衣】

竹文様のお着物は、優しさの中にも真っすぐに芯の通ったS様とも重なりました。
文様はさりげないですが、とても爽やかで清々しさを感じます。

夏物ほど透けるでもなく袷の生地よりも薄手なので、ちゃんとした単衣の生地です。
『単衣の生地』とわざわざ言ってしまうのは、なかなかお目にかかれないからです。
今は袷の裏地が付いていない生地を単衣の生地としてお仕立てするのですが、ひと昔前までは単衣の生地があったのです。

季節の柄はその時にしか着用できませんが、それは特別な事ではなく季節を感じて生活していれば、『この季節にはこの柄の物を着よう』と素直に思うものです。
難しく考える事はなく、自然と思う事です。

夏になれば『かき氷が食べたい。』、秋になれば『柿が食べたい。』と思う事と一緒だと思っています。