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2021-05-07

鬼縮緬の色無地

【港区S様 鬼縮緬の色無地】

鬼縮緬の色無地をお仕立て致しました。
強撚糸を使って織られている鬼縮緬はずっしりと重みがあり、お持ち帰りになれた際も
「重いですね。」
とおっしゃっておられました。

こちらのお着物には縫い紋を1ツ、共色でとご注文がありました。
お茶をされている方は家紋を目立たせたくないといわれる方が多いですね。
私はお茶はしませんが、よく見るとあるというのが“さりげないおしゃれ”の様に思います。

修業時代に初めて鬼縮緬をお仕立てした時は、その生地の仕立てにくさに苦戦したものです。
「この着物は仕立て上がるのかな。」
とも思ったほどです。
独特の生地が落ちる感じや縫いにくさで、表地と裏地を閉じ合わせるだけでへとへとになりました。

経験を積むという事は宝ですね。
身についてしまえば誰にも奪う事は出来ないと先生から教わりました。

  

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