お召 塵除けコート

【杉並区T様 お召塵除けコート】

こちらのコートはお着物だったものを洗張をしてコートへお仕立て直しいたしました。
防水加工もいたしましたが、雨コートというよりも着物を汚さない為の塵除けコートとして使いたいというご希望でした。
防水加工は一応、突然の雨を考えてというオプションという考え方なのだと思います。

コートの身丈を決める為にお着物を着ていらして頂きましたが、刺繍の半衿をつけていたのでちょっと伺ってみると『刺繍は独学』だそうですがご自身で刺繍されたという事。
とてもお上手でした。

今回も紐飾りのご希望でした。

こうやって少しずつお着物のアイテムを増やしていくのはとても楽しい事だと思います。

 

紬 道中着

【杉並区O様 紬道中着】

紬の道中着をお仕立てさせていただきました。
雑誌に載っていたお写真をお送りいただいて「こんな感じにしてください!」とご依頼いただいたコートです。
紬ですので普段使いという事になりますが、今回は防水加工をしてからのお仕立てです。
お着物ヘビーユーザーのO様ですのでかなりの出番があると思います。
紐部分の花飾りはご依頼があった場合のみお付けしております。

 

坂井教人作 梅訪問着

【世田谷区N様 坂井教人作 梅訪問着】

1月らしく梅の訪問着のお仕立物です。

こちらのお着物は加賀友禅作家の坂井教人氏による訪問着。
お客様のN様曰く「梅の訪問着でかっこよい着物がなかなか無い。」という中で見つけた”カッコイイ”お着物。
梅はお正月や初春を彩る文様として昔から日本人に愛されており、1月の歌舞伎座などでは必ずお召しになっている方をお見掛けします。

N様は身長がお高いので、購入される際は寸法ができるかどうかお店からお電話がありました(笑)
こういった大胆な柄は身長が大きい方の方が見栄えがする様に思います。
梅の季節を楽しんでいただきたいです。

   

久米島紬 胴抜き仕立て

【神奈川県大磯 U様 久米島紬】

今回、ご紹介するお着物はちょっと感慨深いお着物です。
というのも、本来こちらの久米島紬のお着物はU様の持ち物ではなく、W様という男性の方のお着物でした。
U様からご連絡をいただいた時に、そのW様がお亡くなりになられて奥様から譲り受けたというお話でした。

私がまだ江東区に住んでいたころ、W様、奥様共にお付き合いをさせて頂いており、色々なところへもご一緒させていただきました。
W様はジャーナリストという事もあり、とても博識で私の知らないお話しを沢山聞かせてくださいました。
お話ししてくださる言葉1つ1つに重みがあり、それが今の私には宝物の様に心の中に残っています。

「才能というのは、その仕事を続けていけるという事も才能の1つだから。」

そうおっしゃって下さったW様の言葉が今でもこの仕事をする上での心の支えになっています。

私の中ではW様ご夫妻と愛犬のワンちゃん2匹が仲良く(その当時は)別荘へ向かわれるお車を見送ったのがW様にお会いした最後だったような気がします。

今回のお着物もU様の元で長く愛されるお着物になっていただけると思うと、本当にうれしく思います。
そしてW様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

   

宗廣佳子作 紬

【新宿区G様 宗廣佳子作 紬】


郡上紬を復刻させた故・宗廣力三氏を父にもつ宗廣佳子氏の作品です。
佳子氏は郡上紬ではなく、長野県で信州紬を制作されております。
附下調に織られた紬はお召しになる方を引き立ててくれそうな気品を感じます。
G様がどんなコーディネートでお召しになるのか想像するのも楽しみです。

  

久呂田明功作 辻が花訪問着

【大田区K様 久呂田明功作 辻が花訪問着】

東京友禅、久呂田明功氏の辻が花訪問着です。
久呂田氏は鬼シボ縮緬に染められることが多く、それが特徴の1つにもされています。

仕立て上がったお着物をこうやって衣紋にかけて見てみると、存在感は抜群です。
こういったお着物は皆さまどちらに着て行かれるのだろうと思いをはせて縫っております。

先代の久呂田明功氏が浦野理一さんの図案も描かれていたといいます。
そういう目線で見ると、当たり前ですが似ていますね。

   

松井青々 蝋吹雪染め 羽織

【大田区K様 松井青々 蝋吹雪染め 羽織】

季節が過ぎるのは早いもので・・・とはよく言ったもので、私は自分のサイトを更新する時に感じます。
自分のサイトを更新する際に『こんなに更新していなかったっけ?』と気付くことが多いです。

さて、今回は京友禅の松井青々氏の羽織です。
蝋吹雪染という技法で染められた羽織です。
蝋吹雪、撒き蝋などと呼ばれたりしますが、筆に蝋をつけそれを飛ばしていくというろうけつ染めの加工の一つです。
蝋が吹雪の様に飛び、その部分が防染され染まらないという事になります。

羽裏の『青々』文様が雪の結晶の様に見えて、図案にも凝っているのが分かります。

  

芹澤銈介 附下小紋 2枚

芹澤銈介氏の附下小紋を2枚お仕立てさせていただきました。
草花文様のお着物は4月、小川紙漉村文様は9月末にお渡しいたしました。
N様の寸法には少し足りませんでしたが、「着付けで何とでもできますから。」とおっしゃっていただきました。

先日、N様とお話しさせていただいた時には「着物の落ち感がとてもいいです。」とのお言葉をいただきました。
生地によるところも大きいとは思いますが、大変うれしいお言葉です。
因みに生地は昔の濱ちりめんで、とても硬い生地。
柔らか物とは名ばかりです。

【芹澤銈介 草花文様 附下小紋】

  

【芹澤銈介 小川紙漉村文様 附下小紋】

  

小紋3枚

【港区S様 小紋3枚】

小紋3枚をご依頼いただきました。
お母様がお召しになっていたお着物のお仕立て直しですので、サイズが少し足りなかったところもあるのですが、そこはS様の着付けの腕前でカバーされると思います。

お届けした際には「久々に見たらやっぱり派手ですね。」とおっしゃっておりましたが、S様にはお似合いのお着物だと思っております。

私の七歳の七五三もこのような生地の小紋柄で仕立ててもらいました。
光沢のある生地なので、それだけでも華やかに感じますね。

【几帳柄小紋】

  

【蝶々柄小紋】

  

【花車柄小紋】

  

水玉柄 久留米絣

【杉並区O様 水玉柄 久留米絣】

最近、久留米絣の可愛らしい柄が増えてきました。
文様は時代と共に変わっていくものだと思いますが、昔ながらの文様、最近は企業とコラボした反物など色々販売されており、購入者にとってはありがたいですね。
なにぶん、気軽に着用できることが一番ではないでしょうか。

今回はご自宅で洗えるように水通しをし、居敷当てもお付けしました。もちろん居敷当ても水を通しています。
柄の出方も『水玉がなるべく目立つ様に。』とのご注文がありましたので、なるべく柄が欠けない様にお仕立てさせていただきました。