木綿地

岡重 馬文様の綿絽浴衣

【新宿区G様 馬文様の綿絽浴衣】

京都・岡重さんの綿絽の浴衣です。
最初、反物を拝見した時は『G様のお好みっぽい!』という感想。
お嬢様と共用でお召しになるという仲の良さ。うらやましいですね。

私の家の近所でも夏祭りのお知らせが貼られています。
東京の梅雨明け宣言はまだですが、もう夏真っ盛りです!

 

ラオス木綿の単衣

【港区K様 ラオス木綿の単衣】

ラオスの木綿で単衣のお着物をお仕立ていたしました。
ざっくりとした、やや厚手の木綿。といった感触です。
『異国の布』と強調しすぎないので、コーディネートも難しすぎず、お召しになる楽しさが倍増しそうですね。

 

水玉柄 久留米絣

【杉並区O様 水玉柄 久留米絣】

最近、久留米絣の可愛らしい柄が増えてきました。
文様は時代と共に変わっていくものだと思いますが、昔ながらの文様、最近は企業とコラボした反物など色々販売されており、購入者にとってはありがたいですね。
なにぶん、気軽に着用できることが一番ではないでしょうか。

今回はご自宅で洗えるように水通しをし、居敷当てもお付けしました。もちろん居敷当ても水を通しています。
柄の出方も『水玉がなるべく目立つ様に。』とのご注文がありましたので、なるべく柄が欠けない様にお仕立てさせていただきました。

 

モダンな柄の浴衣

【港区K様 モダンな柄の浴衣】

反物を拝見した時から、出来上がったら印象的な浴衣になるだろうと思っておりましたが、その通りになりました。
基本的には大小のスクエアがちりばめられているという単純なパターンですが、組み合わせ方によって出来上がりのイメージはだいぶ変わってきます。
そろそろ浴衣も終わりの時期という頃にお渡ししましたが、お子さんの学校行事などでお召しになる機会があるそうです。
残りの夏を楽しんで下さい。

浴衣3枚

【世田谷区S様 浴衣】

盆オドラーのS様。
浴衣を3枚お仕立いたしました。
先月、お直しを含めて先に2枚お渡ししております。

他の所でお仕立した時に、以前私がお仕立した浴衣を持っていき採寸してもらったのだそうですが
「こんなに小さくて大丈夫ですか?」と言われたそうです。
和裁士が採寸するのと、店舗の販売員が採寸するのではかなりのズレがあるのでしょうね。
大きいと着にくいという事はお着物を着慣れてている者なら皆分かっていると思うのですが・・・

さて、S様は佐渡の相川音頭という古くから伝わる盆踊りを見てこられたのだそう。
主に男性が踊り、拡張高い雰囲気の踊りだという事ですが、この盆踊りの存在を知ったのは初めてでした。
有名なところでは秋田の西馬音内の盆踊りや、越中八尾のおわら風の盆などがありますが、盆踊りとは本来こういうものなのかなと思います。
全国には伝統的な盆踊りがまだまだありそうです。

久留米絣

【大田区W様 久留米絣】

単衣仕立ての久留米絣です。
私も好きな藍染のお着物です。最初に水通しをしましたが、色落ちもそれほどありませんでしたので気にせずに楽しめると思います。
藍のお着物は仕立てているときも藍の匂いがします。
独特の少し発酵した匂いですが、私は好きな匂いです。

お仕立の方ですが、柄は横並びが崩れない様にと、前身頃はなるべく柄を合わせました。
こちらのお着物に限らず、上前は柄を合わせるようにしています。

 

弓浜絣

【江東区O様 弓浜絣】

鳥取県が産地の弓浜絣。
伯州綿から紡ぎだされる太めの綿糸を何度も藍にくぐらせることで更に丈夫な糸となっていきます。
吉祥文様から普段使いの文様まで様々で、そこには母から子へ手渡される愛情が文様となって表れているのです。
江戸末期から大正時代にかけて生産のピークを迎え、その後減少していきます。今現在は少しずつ生産量が増えてきているのだそう。

静岡県のざざんざ織の様に厚めの生地は、単衣仕立てで長い期間お召しになれるお着物なのだと思います。
個人的には藍染の生地はとても好きなので、お客様から藍染の反物を渡されるとちょっとワクワクしてしまいます。

 

和傘文様 浴衣

【杉並区O様 和傘文様 浴衣】

何とも涼しげな和傘文様の浴衣です。
最近は古典柄の文様が少なくなっておりますが、こういう文様を見るとなんだか落ち着きます。
今ではすっかり夏に着るイメージが定着してしまいましたが、伝統芸能をされる方にはお稽古着、そして本来は寝間着でもあります。
明治の生まれだった私の祖父は年間通して浴衣が寝間着でした。
時代と共に着衣の環境が変わってしまったのでそれはしょうがない事ですが、花火大会に浴衣を着るのも今では季節を楽しむ1つなのだと思います。
今年は自宅のマンションに住む方が、花火大会に浴衣を着ていく姿を何度か拝見しました。
そういう姿を見るだけでもなんだかうれしくなってしまいます。

 

萩の葉文様 綿絽 浴衣

【世田谷区I様 綿絽 浴衣】

萩の葉を墨絵で描いた浴衣をお仕立させていただきました。
薄墨のお色がとても涼やかに感じられますね。
I様は華奢な方でしたので、柄の出方がどうなるかというお話をされておりましたが、このくらい大きい柄ですとそれほど問題はありません。
身幅が細い方ですと、小さい柄が散っている様な生地の方が縫い代に柄が隠れてしまい、柄があまり出てこない事があります。
着物風にもお召しになりたいという事でしたので、広衿仕立てにお仕立。
浴衣というよりも木綿地の単衣という感覚でお召しいただく方が良さそうです。
萩の文様ですので、8月から9月の中旬頃までお召しになれます。
季節の装いを楽しんで下さい。

今回のお仕立はアトリエ・Kinamiさんからご注文頂きました。
反物もアトリエ・Kinamiさんの作品です。
アトリエ・KinamiさんのFacebookでもご紹介いただいております。

 

綿絽 ふきの葉柄の浴衣

【世田谷区H様 綿絽 ふきの葉柄の浴衣】

身長170センチのH様。
出来上った浴衣を羽織っていただくと、「おはしょりが、しっかりとれます!」と感動していました。
この浴衣も長さ的には割とぎりぎりでしたので、下前の衿先は織出しの柄がない部分まで使ってお仕立てさせていただく。
浴衣は木綿なので、水を通すと縮みます。
水を通した後でどのくらいの長さになるか気になりましたが、お仕立することができました。

170センチサイズの出来上がりの浴衣だと、身幅はかなり大きく仕立てられていると思います。
浴衣は吊るしで販売されているものだと身幅をとるか裄をとるかで考えるしかないのですが、お誂えの良さはどちらも手に入るというところが最大の利点です。

夏に向けて沢山お召しになってくださいね。