万寿菊と桜の小紋

【世田谷区K様 万寿菊と桜の小紋】

少しレトロ調のデザインに感じますが、お花が可愛らしい飛び柄の小紋です。
飛び柄の小紋は柄の配置が一番悩むところです。
上手く決まればスッと決まるのですが、決まらないと果てしなく悩む事になります。
今回は反物の長さもありましたので、そこまで悩む事も無く決まりました。
表地がクリーム色の淡いお色でしたので、八掛はきりっと紫色のぼかしで正解でした。
お着物がびしっと引き締まりました!

  

豹柄の着物と羽織

【川崎市Yさま 豹柄の着物と羽織】

豹柄の着物と羽織です。
こちらは2枚共洋服生地からお仕立しました。
着物は木綿なのですが、木綿とは思えない強いて言うなら綿薩摩の様な滑らかな手触りです。
裏地を何にしようか考えましたが、結局共生地の通し裏を付けることになりました。
共生地でお仕立していると、表裏を合わせた後にどっちが表か分からなくなるという不思議な感覚に襲われました(笑)

羽織の方は化繊の生地なのですが、とても暖かくこちらも重宝しそうです。
羽裏も化繊の無地です。

Y様はファッションの一部として着物をお召しになっているので、とても楽しそうに見えます。
やはり自分の好きな物をお召になるのが一番なのだと感じます。

  

浦野理一 (型染小紋 附下 経節紬)

【世田谷区I様 菱形に向鶴文様 小紋】

I様とは、かれこれ2年ほど前にアフリカからメールをいただいてお仕立物をさせていただくようになりました。
昨年、一時帰国の際にお会いして今年1年は日本を満喫していらっしゃいました。
そして今月(12月)はじめにまたアフリカへとお仕事に向かわれました。
そのお仕立物の一部ではありますが、浦野理一作のお着物を3着ご紹介させていただきます。

まずは型染めの小紋。
菱形に向鶴文様と(鳳凰もしくは雨龍)が描かれた小紋。
ご紹介する3枚の内、これだけ袖丈を大きくお仕立いたしましたので、後身頃に共布で接ぎを入れてのお仕立となりました。
接ぎを入れる場合は共布で入れる方がお勧めです。
接ぎ布の柄合わせもなるべく合わせる様に心がけております。

  

【松葉文様 附下】

こちらは附下。
小紋と同じく、浦野理一独特の縮緬生地です。
柔らか物ではありますが、どちらかというとお召に近い感覚です。
決して縫いやすいとは言えない生地なのです。
金砂子が黒地に映えて、華やかなお席にピッタリのお着物ではないでしょうか。

  

【経節紬】

こちらは見ただけで『浦野さん作ですよね。』と言ってしまう縦節紬。
こちらも洗張をして身丈いっぱいでお仕立させていただきました。
172センチあるI様ですが、身丈に関してはあまり長くとらなくてもお召しいただいているので、和裁士としてはありがたい限りです。

 

簪柄の羽織

【世田谷区Y様 簪柄の羽織】

簪柄の羽織と羽裏の柄がとても可愛らしい組み合わせです。
羽織はコートを着る前の季節にとても活躍するアイテムですので、皆様も何枚かお持ちだと思います。
羽織丈は流行りがあり、少し前まではとても長い丈の羽織姿を多く見かけましたが最近は少しずつ短くなってきているように思います。
注文される場合は、膝より上、下などどさっくりとした感じでも構いません。
私の好みとしては膝が隠れる程度がバランスがいいかなと思っております。
Y様もお忙しくていらっしゃるので、なかなかお会いできませんが、お着物をお召しになるお時間を楽しんでいただければ嬉しく思います。

 

地紋のある紬に雪華刺繍

【川崎市K様 地紋のある紬に雪華刺繍】

反物は染織iwasakiさん、刺繍は飯島桃子さんとのコラボ着物です。
11月初めにK様、岩崎さん共にいらして頂き寸法などのご相談をさせていただきました。
岩崎さんの反物も素晴らしいですが、さらに飯島さんの刺繍が加わりまた新たな魅力が加わった様に思います。
反物の注文からオーダーされるという事は、出来上がるまでの時間も待ち遠しく楽しいものですよね。
K様にも喜んで頂いたという事なので、私も嬉しく思います。楽しんで下さい!
岩崎さん、飯島さんを介してお客様とのご縁があったことにも感謝です。

染織iwasakiさんのHPでも紹介されています→いわさきのある日2015.11.26日の記事をご覧ください。

   

更紗風小紋

【川崎市Y様 更紗風小紋】

前回の羽織と同じく川崎市のY様のお仕立物です。
バティックのブロックプリントの様な文様で、オリエンタルな雰囲気が楽しめるお着物です。
八掛はこちらで新しいものをご用意させていただきました。
明るめのからし色が、お着物を少し華やかにしているように思います。

先日いらして頂いた時はご夫婦で行かれたスペイン旅行のお話をしてくださいました。
これからも、お着物やご趣味など色々と楽しんでください。

  

多色染の羽織

【神奈川県川崎市Y様 多色染の羽織】

筆を自由に使い、描かれた文様は水彩画の様にも見えるとても印象的な羽織です。
無地系のお着物と合わせると、とても映えるコーディネートになると思います。
羽織やコートは意外と「派手かな?」と思える柄でも着こなせてしまうものです。
たまには少し冒険した柄を選ぶのも楽しいかもしれません。
不思議なもので、生地で見ていた時と羽織や着物の形になって見るのとでは、また違って見えるものなのです。

紅型風 小紋

【目黒区K様 紅型風小紋】

こちらのお着物はお母様のお着物だったという事で全体がとても小さく、接ぎを入れてお仕立させていただきました。
接ぎを入れる場合、基本的には共布を使用し、着用時に見えないところは別布という形をとっています。
今回は後身頃、上前身頃に共布、下前身頃には別布を使用しました。
幸運にも似た様な生地が手に入りましたので、下前身頃にはそれを使いました。

接ぎを入れるかどうかというのは迷う所でもあると思いますが、こうやってまたお仕立て直しをしてお召しになれるという事は着物以外ではなかなかないと思います。
それにお母様がお召しになっていたというのですから、K様の思いも重なり、更に愛着がわくのではないでしょうか。

   

松文様 紬 胴接ぎ仕立て

【杉並区S様 松文様 紬 胴接ぎ仕立て】

紬の胴接ぎ仕立てです。
今回接いだのはおはしょりに隠れる後身頃と掛衿の下部分になります。
S様は、既に何枚か胴接ぎのお仕立物をされているので接ぐ位置はほぼ決まっており、メールのやり取りのみでも問題なくお仕立出来ました。

松の文様がスペードの形に見えたりして、可愛らしい絣文様だと思います。
八掛も染の生地を使いましたので、S様の個性がとてもよく出たお着物に仕上がりました。

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オールドバティックの羽織

【中村かをるさん オールドバティックの羽織】

オールドバティックで羽織をお仕立いたしました。
今回はバティック1枚では衿とマチが取れず、衿は別のバティック、マチには紬を使用してのお仕立です。
マチに紬を入れたことによって、全体がきりっと締まりました!
バティックが2枚あればほぼ出来るのですが、必ず出来るとは言えませんし、相性の良い生地でないと全体のバランスがとても悪くなってしまいます。
衿に使用したバティックの残りの布で名古屋帯を作っておられました。

先日、中村さんを含め5名で集まった様子はこちらからどうぞ→中村かをる 創作帯のブログ
皆さまご依頼ありがとうございました!