夏物

綿麻単衣仕立て

【目黒区K様 綿麻単衣仕立て】

万華鏡を覗き見る様な楽しげな文様の単衣のお着物です。
綿麻ですので、盛夏だけでなく単衣のまだ暑い時期にお召しいただいても問題ないと思います。
半幅帯も八寸帯もどちらもどーんと受け止めてくれるお着物だと思います。
夏の陽射しを反射しながら街を歩く姿をなんとなく想像してしまいました。
色々な着こなしを楽しんで下さい!

 

花丸文様 絽訪問着

【目黒区K様 花丸文様 絽訪問着】

夏物の訪問着はなかなかお召しになる機会が少ないかもしれませんが、なぜかお洋服よりも涼やかに感じます。
K様はお茶をされているので、お茶のお席でお召しになるのかもしれません。
こちらの訪問着は菊や、桔梗の文様ですのでどちらかというと夏の終わりころにお召しいただく絽のお着物です。
夏の結婚式などは少ないかもしれませんが、お着物で出席されているの方をみるととても素敵ですし、お洋服よりもとても華やかです。
最近はカジュアルなお式も増えておりますが、礼装は呼んでいただいた方へのマナーとして、ドレスアップしたいものです。

 

みじん格子 小千谷縮

【目黒区O様 みじん格子 小千谷縮】

夏の定番、小千谷縮です。
皆様1枚は持っていらっしゃるのではないのでしょうか。
気軽にお召しになれる小千谷縮。お洗濯も自宅で出来ますので夏に心強いお着物です。

グリーンのみじん格子は見た目も涼しげ。
麻の帯にガラスの帯留などを合わせてみると、更に涼を呼んでくれそうです。

越後上布 

【品川区S様 越後上布】

越後上布がまだ越後縮と言われていた頃の生地だと思います。
水に通せばシボは浮き立ち、その姿を現してくれます。
夏は麻の生地が1番涼しく、かつ自宅でお洗濯もできるという優れもの。
お洗濯をしたことがある方はお分かりだと思いますが、陰干しでもすぐに乾いてしまう事に驚かれると思います。
これを見れば汗をかいてもすぐに乾くという事がおのずと分かります。
越後の麻の歴史は古く、正倉院の収蔵品には麻布の断片があるほど。
季節と共に上手に暮らしていく古来からの知恵は今も生き続いています。

 

宮古上布

【世田谷区S様 宮古上布】

昨年からお預かりしておりました宮古上布。
洗張りをして砧打ちをし直したという生地は、蠟引きをしたかの様にその独特な光沢感を増し、とても美しい輝きを放っておりました。
“蝉の羽”とも表現されるその薄く繊細な生地は空気をまとう様な着心地なのでしょう。
“績む”と表現される、苧麻の細い繊維をつなげていく作業は本当に手のかかる作業なのだと実感します。
そんなことを思いながら、このお着物をお仕立てをさせていただきました。

こちらのお着物は遠目から見ると、生地の組織図の様にも見えます。
それも何か宮古上布の貴重さを表しているようで、灌漑深く思いました。
真夏の陽射しの下でも涼を感じられる宮古上布。
着ている人だけではなく、周りの人にも涼を与えてくれそうです。

 

苧麻の糸績み↓

波文様 小千谷縮

【江東区O様 波文様小千谷縮】

現代の小千谷縮は無地や縞が多いですが、ひと昔前の小千谷縮は柄物が多く、柄は大きめで季節感が全面に出ています。
着物に限らず、和菓子や伝統工芸品に至るまで、和の物には必ず季節感があります。
着ている人もそうですが、見ている側も季節感が味わえるのが和物の良い所ですね。
その時にしか味わえない楽しさに心惹かれるのは今も昔も同じなのではないでしょうか。

今回のお仕立物は、元々の寸法が小さく、後身頃と前身頃に接ぎを入れてお仕立ていたしました。
暑い夏を存分に楽しんでほしいと思います。

  

越後上布

【品川区S様 越後上布】

越後上布のお仕立物です。
夏のお召し物の中でも風がよく通る、気持ちの良いお着物です。
お着物好きのS様は夏着物の中では越後上布が1番好きだとおっしゃっておりました。
こちらのお着物には接ぎや別布を入れましたが、それでも気持ち良さは変わらないと思います。

 

YOU TUBEに越後上布の動画がありましたので、興味のある方はどうぞ。

小千谷縮

【世田谷区T様 小千谷縮】

夏の定番の小千谷縮。
夏になると1番人気の生地だと思います。
金額も割とお手頃ですし、お召しになるにも気軽に着ていけるというお着物ではないでしょうか。

『仕立屋 凛』では自宅でお洗濯できるように水を通してお仕立てしております。
水を通すと縮のシボが際立ってより涼しく、お召しになれると思います。
もちろん、糸も水を通した物を使っております。

 

宮古上布

【世田谷区T様 宮古上布】

お仕立て直しをさせていただきた宮古上布です。
寸法がかなり小さかった為に、後身頃、前身頃に接ぎを入れてお仕立てしました。
着用時には隠れてしまう下前の本衿部分には麻の別布を接ぎました。
基本的に接ぎは着用時に見えない部分にするのですが、見えてしまうかもしれない個所はなるべく共布を使います。
別布を接いでしまうと、お召しになるご本人が1番気になさってしまうので、出来るだけ共布を使用するようにしています。

接ぎを入れるという工程を、気持ちの上で出来るだけプラスに持っていけるようにと思っております。

 

絽小紋

【東京都多摩市O様 絽小紋】

海外留学生と交流のあるお仕事をしていらっしゃるO様。
その為、何かイベントのあるときにはお着物着用と決まっているのだそう。
時には留学生の方に、ご自身のお着物を着せてあげることもあるそうです。
ご苦労もおありかと思いますが、さっぱりとした性格のO様。
私の中ではいつも笑顔のO様のお顔が浮かびます。