旅行記

ジベルニー(モネの住んだ村)

ベルギーからはタリス高速鉄道にて移動。
タリスはフランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶ高速列車です。
今、ヨーロッパではシェンゲン協定により、国境検査による入国はありません。ですから、東京から福岡まで新幹線で移動するような気軽さがあります。
通貨もユーロですし、大きな多民族国家のような感じがします。

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さて、楽しみの1つだったジベルニー観光。
ここはモネが住んだ家として有名です。
モネが住み始めたころは、海外からか取り寄せた樹木や変わった花を植え、川を引き込み家を作ったモネを変わり者だというような扱いを村人はしていたそうです。
ですが、今ではモネのおかげでこの村は潤っているのですから、なんとも言えないですね。

モネは絵を描く為に、光をとても重視していたので、午前中しか絵を描くことはしなかったそうです。
晩年は、老いと白内障の為に視力がおち、有名な睡蓮の絵も歳を重ねる毎に暗く、輪郭も殆どわからないくらいに重くなっていくのです。
明るい爽やかな睡蓮の絵もあれば、重い絵があるのもそのためです。
ですが、彼は肉眼で描くということを信念に筆を下すまで肉眼で描いたそうです。

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パリ市内のオランジェリー美術館にはモネが国に寄贈した睡蓮の絵が8点展示されています。
楕円形の室内に4点ずつ飾られた睡蓮。
青年期もあれば晩年に描かれたものもあります。
ここに飾られている睡蓮は、モネの遺言通りガラスケースに入れられることなく、展示されています。
これも光に固執したモネらしい遺言です。

もし、睡蓮の絵を見たいという方、是非ジベルニーを見てからオランジェリー美術館に行くことをお勧めしたいです。
絵を見る印象が変わるはずです。