5月2010

「職人とは・・・」

献上博多織の技と心  白水社

人間国宝の小川規三郎さんの修業時代から今に至るまで、博多織の歴史から糸、染め、養蚕に関する事まで書かれています。
ご縁があって、小川さんとは1度福岡でお会いしたことがあります。とても気さくな方で私の稚拙な質問にも答えてくださいましたし、人間的な大きさを感じる方でした。
職人としての修業に関しては、私の修業時代とは比べ物にならないくらい厳しいものです。自分の親が師匠(親方)であるというから更に厳しかったのかも知れません。こんなことが出来る親なんて今はいないと思います。でもそれは愛情があってこそ出来るのかもしれないです。(詳しくは本を読んでみてください。)

職人として大事な事は人が教えてくれるものではなく肌で感じる事なのです。
しかし、現代人には1番難しい事なのかも知れません。昔なら誰でも感じていたような事が、便利な世の中になりすぎて、衰えてしまっているのは間違いない事でしょう。でも、でも1番こわいのは衰えている事にすら気付かない事なのではないでしょうか。
小川さんは、若手の織り手の育成にも力を入れておられます。さすがにご自分のお父様がした様な厳しいものではないかもしれませんが、一人でも多くの博多織の職人が育ってくれることを願います。

誰の為の仕事なのか

大工が教えるほんとうの家づくり 文芸春秋

なぜ大工の本?とお思いでしょうが、物を作ることの基本的なものは同じであると思いました。
本の著者の阿保さんは、無垢の木や自然素材を使い家を建てることの素晴らしさを教えてくれます。職人は感性を磨く事も大事であると言っています。阿保さんは設計までされていますが(木材の事を熟知している設計士、建築士はとても少く、設計をする大工さんも少ないのだそう)実際、本に出てくる家はどれも木の温もりが感じられるセンスの良い素敵な家ばかりです。いつかこういう方に家を建ててほしい!とまでは言いませんが、内装くらいやって頂けたらなぁと思います。窓枠がアルミサッシではなく木枠の建具であるだけで、家の雰囲気は温もりのあるものに変わってくるのです。
箇所に応じた適材と断熱材を使用すれば、流行りのソーラーシステムや床暖房も必要ないと言っています。それだけで工事費は抑えられるというのです。システムキッチンやユニットバスもしかり。目から鱗です。

“お客様の事を1番に考えて作る”このあたりまえの事を物を作る事を職業にしている者たちは忘れてはなりませんね。
お客様の為=自分の為なのです。肝に銘じます。

ちょっと浅草へ

今月末、名古屋へ引っ越す友人へのプレゼントとして草履を誂えに行ってきました。出来あいの鼻緒をすげてもらうのではなく、鼻緒の生地を持参してちゃんと作ってもらうのです。鼻緒の生地はと言いますと、去年購入した、本場結城紬の残布。前つぼの色合いなどで雰囲気は変わってしまうので、かなり迷いましたが、全体的に渋めの雰囲気に。出来上がりは私も楽しみにしています。出来上がったら画像をUPしますね。

お昼を少し過ぎたあたりでしたので、小腹を満たすためと、暑かったのでお茶を兼ねての合羽橋珈琲へ。
こちらのお店は古民家を解体した時の廃材を利用して内装をしているため、木のぬくもりが感じられる落ち着いた雰囲気。
この日は、ランチセットのせいろご飯を注文。

帰り道の道すがら、いつもながらの風景の中にスカイツリーを見つつ家路へと付きました。
浅草も少しずつ変わります。

素敵なお金の使い方

みなさんも娯楽にお金を使う事ってありますよね?最近聞いた、こんな風にお金を使えたら素敵だなぁと思える話です。

歌舞伎が好きな70代のご婦人のお話です。
特に成田屋さんが大のご贔屓だそうで、海外公演なども観に行くほどのご贔屓さん。東京での1か月公演も座席を変えて何度も観に行かれるそうです。今、公演中の5月公演の演目の一つ『寺子屋』では涙を流されていたほど。
でもおっしゃる言葉が素敵なんです。
「私は成田屋さんのお芝居を観て、エネルギーをたくさん貰っているんです。少しでも多く公演を観に行くことでそのお返しをさせていただいているんです。」
こういった方が歌舞伎を支えているんだなと思います。

何かを買ったり、観たりする事で発生する、“お金を支払う”という行為も自分のエネルギーに変えるものであれば素敵じゃないですか?

歯科検診

4か月に1回の歯科検診。今の歯医者さんにお世話になって3,4年というところでしょうか。
歯科検診ですからもちろん虫歯の予防が毎回のテーマ。
歯周ポケットの深さ、磨き残し、歯ぐきの出血の有無などを調べてくれます。
私もこちらの歯医者さんにお世話になってから歯磨きが上達しました。磨き残しの%を教えてくれるのですが、毎回少なくなって今回は8.9%。そしてどこに磨き残しがあるかまでちゃんとプリントしてくれるのです。
出来る事なら自分の歯で一生食べたいですからね。

新しいホームページ やっと出来ました(>

長らくお待たせしました。
というか、皆様が待っていてくれたかどうかも微妙なくらい『HPをリニューアルしてます!』と宣言してから長い時間がかかってしまいました。
そこは皆様の大きな懐に甘えさせていただくとして、ブログやギャラリーも以前より見やすく、そして色々な事を紹介していきたいと思っています。内容もこれから若干変わるかも知れませんが、何か不具合などがありましたらお知らせください。

ギャラリーでは私がお仕立、お直しさせていただいたお着物の、皆様の着姿のお写真を掲載していきたいと思っています。
遠慮なくお写真、画像を送って頂けたらと思います。(※本当に、遠慮なく送ってください。)
これからも末長くご贔屓のほどよろしくお願いいたします。

HPのリニューアルに際し、お世話になった分厚いテキスト本にもこれでさよならです。感謝、感謝、ありがとう!でも、新しい事にチャレンジするのは嫌いじゃない性質です。

招待状

先月京都へ引っ越した友人から結婚式の招待状が届きました。
もちろん結婚するために京都へ行ったのですが、お祝い事にお誘いいただけるのはうれしいですね。
せっかく、京都へ行くのですから少しは自分の為の時間も作りたいと思っています。

画像を見て、鶴と亀の組み合わせにやっと気付きました。

生命の言葉

月一ペースで行く近所の神社へお参りにて。
“生命(いのち)の言葉”というタイトルで偉人たちの格言が描かれた用紙がおいてあるのです。置いてあるのは知っていたのですが、毎回見ているわけでは無く、先日よくよく見たら良い言葉が書かれていたので、皆様にも。
今月の言葉 
『人間がやったことは人間がまだやれることの百分の一にすぎない』
トヨタグループの礎を築いた豊田佐吉さんの言葉です。
読んだ通りの意味ですが、これからもがんばる余地は十二分にありますね。