6月2014

本日のお客様 (子供物を大人物へお直し、紬単衣お仕立て)

世田谷区Hさま。
前回の体調不良でお日にちを本日に変更していただきました。
その節は大変申し訳ございませんでした。

さて、本日はお嬢様のお着物のお仕立直しのご依頼です。
7歳の七五三の時にお召しになったお着物を大人物へとお仕立て直しされたいという事ですが、7歳のお着物が大人物にお直しできる事をご存じない方も多いのではないでしょうか。
お着物の裁断の仕方は大人物と同じですので、大人物にお仕立できるのです。
もちろん、柄や文様を考えると大人物には難しい物もあるかと思います。
今回のお着物は小紋柄の花丸文様で地色も渋めの水色。
40代までとはいかなくても、20~30代位までお召しになれるようなお色や柄の物は割とあるものです。
デパートで購入される場合、絵羽になっているお着物が多いと思いますが、あえて小紋柄を選ぶ方法もお勧めしたいです。

Hさまの方で洗張を済ませていただいたので、お仕立てしてから汚れなどの加工をすれば大丈夫そうです。

ちなみに、お宮参りの際にお召しになる1ツ身と言われるお着物は3歳にお直しできます。

もう1点はHさまの結城縮。
単衣のお仕立をご依頼いただきました。
9月にご着用という事で、こちらも合わせてお仕立てさせていただきます。

いつもありがとうございます!

本日のお客様 (浴衣のお渡し)

世田谷区にお住いのS様。
出来上った浴衣をお受け取りにいらしてくださいました。
ご依頼の時と同様に、梅雨の雨の合間を縫って自転車でいらして下さいました。

個性的な柄のピエールカルダンの浴衣。
ご依頼の時に「ロゴをどこかに出して下さい。」とのご注文をいただいておりましたのでお袖に出すことになりました。
本日、お受け取りの際に羽織っていただきお写真を撮らせていただく。

幼稚園の先生をされているS様は、まずは園の盆踊りでお召しになるそうです。
「柄の中にあるオレンジの様な帯を締めます。」
と、もうコーディネートもイメージ出来ているようです。
盆踊り以外にも、今夏いっぱい楽しんで下さいね。

本日のお客様 (紬と長襦袢のお仕立)

本日は杉並からお越しのO様。
昨年もお仕立てをご依頼いただき、今年も3,4月頃からメールのやり取りを始め、本日いらしていただきました。

お持ちいただいたのは洗張り済の紬の反物と長襦袢です。
紬はご実家にあったお着物を洗いに出し、お仕立て直しすることに決めたそうです。
地色はごく薄いベージュの様なグレーの様なお色。
八掛のお色を変えたいという事で、私の手元にあった八掛が気に入られたのでそれをお付けすることになりました。
元々ついていた八掛と比べていただくと、だいぶ印象が変わるのではないかと思います。
お仕立て直しをすると、本当に新品の様になりますので楽しみにお待ちください。

久しぶりにお会いしたO様とはお話も弾み、楽しいお時間でした。
雨の中いらしていただきましてありがとうございました。

お詫び

体調不良のため、何十年かぶりに点滴をうちました。
何事も健康が基本だと改めて実感。

急なキャンセルやご変更をお受け下さったお客様には大変申し訳ございませんでした。
また改めてご連絡差し上げます。

出張@北青山

梅雨の中休みの陽射しの下、北青山にお住いのH様宅へ。

「”終活”を始めました。」
とおっしゃるH様でしたが、パワーに溢れ、まだまだこれからという印象を受けます。
最初にいただいたメールでは、お着物が沢山あるので少しずつお仕立て直ししていきたいというご相談でした。

「これでも知り合いに沢山あげたんです。」
それでもお手元には30着くらいはあったでしょうか・・・
1つずつ拝見させていただき「これはお仕立て、これは後で、これは止める。」と分別していく作業から。
まずは15着くらいのお仕立直しとなりました。
八掛のお色も大体のご希望をお伺いし、私の方で選ばせていただく事になりました。
「少しずつでいいですから。」
のお言葉に甘え、月に2着程度お仕立てしていけたらと思っております。

さて、H様は以前は祖師ヶ谷大蔵近辺にお住まいだったそうで地元の話でも盛り上がりました。
今でもお母様が成城にお住まいで、こちら方面にもいらっしゃるそうです。
そんなご縁でお会いできたのでしょうか、これからもよろしくお願いいたします。

本日のお客様 (浴衣仕立てのご依頼)

世田谷区のI様。
I様は漆器作家でもあり、知り合いのご紹介にて『仕立屋 凛』にいらしてくださいました。

I様は1年に1度個展をされているそうですが、その1回の為にとてもパワーを使うそうです。
本当に物作りに打ち込むとなると時間も精神力も使う、身を削る作業なのだと思います。
ご自身のWebサイトを作ってしまうと、作成が追い付かないという事で持たないこと決めているそうです。
『結局、お客様にお断りするという形になってしまうので・・・』と、おっしゃるI様。
お客様に断りを入れるという行為は出来るだけしたくないもの。
そのお気持ち、とてもよく分かります。

さて、お預かりの反物は綿絽の浴衣。
墨絵の様なタッチで萩の葉が描かれており、とても涼しげです。
お茶もされているそうなので、着物風にもお召しになれるようにお仕立てさせていただきます。

本日のお客様 (雨コートの仮試着) (男物のお直し)

1組目のお客様のO様。
雨コートの仮試着でしたが、ご主人といらしてくださいました。
本日は雨が降っておりましたので、拙宅にてお着換え。
コートのほかに、長襦袢とお着物も仕立ててありましたのでそちらをお召しになっていただく。
私は着付け師ではないので、着付けは上手くありませんが少々お手伝い。
お持ちいただいた帯が袋帯で、袋帯は自分では殆ど使わないので自信がなく、とっさに私の名古屋帯をお貸しする。

羽織っていただいた感じ、コートは仮の寸法とあまり変わらずで良さそうです。
お着物と襦袢はそのままお持ち帰りになり、コートは次の土曜日着で送らせていただく事になりました。

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2組目のお客様。
世田谷区にお住いのN様。
こちらもご夫婦でいらしてくださいました。
ご主人用に誂えた小千谷縮が大きいので見てもらいたいというご依頼。
早速羽織っていただく。
身幅と共に、裄が大きい。
今回は着物に詳しい知り合いの方が採寸してくれたそうなのですが、皆様なぜか裄は大きく測るようです。
着物に関していうと、裄を大きくする事にあまりメリットはありません。
裄を大きくする為の身幅の取り方では弊害が出てきてしまう事すらあります。
もし誂えた着物の裄が大きいと感じたら、誂えた呉服屋さんなりにちょっと相談された方が良いと思います。
直に出した方が良いと言ってもいい位、メリットはないのです。
もちろん、本当に裄が長い方は別です。

今回のお着物は身幅と肩幅を狭くお直しすることで良さそうです。
着物は単純なつくりに見えて、色々なバランスを考えてお仕立てしております。
私も相談にのれる心強い和裁士を目指します!

本日のお客様 (男物小千谷縮のお仕立て依頼)

大田区からお越しのI様。
前回と引き続き、男性のお客様。

お洋服でいらしていただきましたが、とてもお着物がお似合いになるだろうと想像できるお顔立ち。
聞いてみると「よく言われますが、着物が好きで趣味で着ているだけなんです。」との事。
日本舞踊や茶道のお姿がとてもよくお似合いになりそうでしたが、どちらもされていないそうです。

ご依頼のお着物は夏の定番、小千谷縮のお仕立と麻の長襦袢。
小千谷縮は反物でみるとあまりシボを感じませんが、水に通すとクッキリとシボが現れてくるのです。
販売するときにはあまり見栄えがよくないのでしょうか。
あまり生地を整え過ぎない方が良いような気がします。
その辺もお伝えし、洗える仕様にお仕立てさせていただく事になりました。

最後に半衿の付け方をお教えする。
針と糸を持っていない方が多い中で、「持ってます。」というお答え。(しかも男性ですし)
なんと、鞄の制作をしていらっしゃるそうです。
それなら、問題ないでしょう。と私も太鼓判を押させていただきました!

「半衿も縮むので先に水を通してくださいね。」と忘れずにお伝えいたしました。

本日のお客様 (日本画家 木村浩之様)

本日は男性のお客様。
浴衣のお仕立をご依頼です。

さて、頂いたお名刺には、高々と脚を挙げ四股を踏む力士の姿が描かれており
“日本画家 木村浩之”
とあります。
その力士の絵に興味津々で、また色々と聞いてしまいました(笑)
世田谷に越してくる前は、江東区の森下に住んでおりましたので、徒歩圏内には北の湖部屋、尾車部屋、錣山部屋などがあり、お相撲さんにも街中で度々出会っておりました。
すれ違うと鬢付け油の何とも言えずいい香りがしたものです。
そういえば、鬢付け油の原料は椿油か何かだと思っておりましたが木蝋に香料を入れて作るものなのだと最近知りました。
相撲用の鬢付け油を製造するところも東京には1件のみなのだそうです。
浴衣のお仕立ての話をしなくてはいけないと思いつつ、またしてもお客様のお話を色々と聞いてしまいました。

本題の浴衣ですが、阿武松部屋の親方がデザインされた反物だそうです。
土俵をモチーフに描かれたというデザインは、何とも言えず可愛らしい。
出来上りましたら『きものLabo』でもご紹介したいと思っております。

日本画家 木村浩之さんのWebサイト
取り組みの緊迫した1場面から愛らしい相撲人形まで、その場面場面の情景が伝わってくる作品です。

本日のお客様 (浴衣のお渡し)

世田谷区のH様。
本日の夏日の太陽の下、暑い中自転車でいらしてくださいました。

踊りや日本の伝統芸能に携わる方は浴衣をお召しになるのは日常ですが、本日お渡しするのは夏の風物詩としてお召しになる浴衣のお仕立です。
身長が170センチのH様。
お仕立しているときも長さを実感しながらお仕立てをしておりました(笑)
少しですが内揚げ(縫い代)をとることもできましたので、裾がする切れるほどお召しになっても大丈夫です。
出来上った浴衣を羽織っていただくと、「おはしょりがこれだけとれるのは、既製品ではなかなかないんです。」とおっしゃっておりました。
大きいサイズの浴衣はあるものの、それが気に入るかは別の問題だという事です。

今年は是非、浴衣を満喫していただきたいです。