12月2015

今年もあと僅か

今年も残すところあと1日となりました。
本日、2組お客様がおいでになり、今年最後のお仕事となりました。

今年初めていらして頂いた方、リピーターの方、どちらも沢山の方々にいらして頂きまして本当にありがとうございました。
そして、至らなかった点などは反省し、また来年少しでも向上していけたらと思っております。

ブログの更新もなかなかできずにおりますが、気が向いた時に覗いていただけるとありがたいです。

今年1年、本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

東海道四谷怪談@国立劇場

お客様のN様ご夫妻とI様の4人で観に行ってまいりました。
前評判が良いと聞いていたものの、期待を上回る面白さでした。

四谷怪談と忠臣蔵は何のつながりがあるのかと思っておりましたが、四谷怪談は忠臣蔵の外伝(今でいうスピンオフ)です。
幸四郎氏演じる民谷伊右衛門。
忠臣蔵の四十七士には入らなかった(脱落した)浪人のお話。
ですので、四谷怪談を12月に演じるのにはちゃんと理由があるのです。

染五郎さんも久々に拝見しましたが、お岩さんを見事に演じていたのではないのかと思います。
なんというか、セリフのないシーンにとても引き付けられました。
例えば、伊右衛門からもらった薬(毒)を飲むシーンの表情であるとか、有名な髪漉きのシーンなど見ていてゾッとするものがありました。

休憩を挟んでの5時間という長いお芝居でしたが、時間を感じさせることもなくあっという間。
歌舞伎座でも再演を是非ともお願いしたいところです!

老舗とは

“花いけバトル”というイベントが開催されているニュースがありました。
制限時間内に同じ花器、同じ花を使い二人のバトラーが花をいけていき、より多くの観客の支持を得た方が勝者。
出場している方は、有名なお花屋さんや華人の方々です。
ニュースで見たのは京都の東寺で開催された映像が流れておりましたが、東京でも開催されている模様。

もう一つ。
唐紙で有名な京都唐長。こちらはBSの番組で拝見。
今の当主は12代目だそうですが、唐紙の需要は年々減っていき、今京都で唐紙を扱う唯一のお店。
というのも唐長は国宝でもある神社仏閣の唐紙を扱い、倒産することが許されないのだそうです。

どちらのナレーションでも言っていた事が
『和室の減少により、需要が削減。』
お花も唐紙も和室ありきなのでしょうか。

そして、もう一つ。
江戸時代から続く京都の漬物屋さんのお話。
今の時代に合う漬物を開発し続けていると当主は話されておりました。
江戸時代に作られていた漬物は、はっきり言って現代人の口には合わないそうです。
今の時代に合う物を開発していかないと、いつまでも時代遅れの物を作り続けていく事になると・・・

いかにも”和”という事柄は”洋”と上手くコラボレーションする事が鍵なのかもしれません。
老舗の当主であるとともに、クリエイターでなければ生き延びていけないのでしょう。

漬物屋さんのナスのワイン漬はとても美味しそうでした。
確かに江戸時代にワイン漬けはないでしょうし・・・

文楽鑑賞教室@国立劇場

お客様に誘われて文楽鑑賞教室に。
私にとって文楽はまだまだ未知の世界。
鑑賞教室があるというのは初心者にとって、とてもありがたいものです。

演目は【二人禿】と【三十三間堂棟由来】
その間に解説が入ります。
解説は太夫、三味線、人形遣いについて。
どれも本当に基本的な事を面白く解説してくださったので楽しく見ることができました。

それにしても文楽鑑賞教室は若い方が多い!
鑑賞教室だからなのか、歌舞伎とは比べ物にならない位の年齢層。
そして外国人の方も割と多くお見かけしました。

私が初心者だからなのか、どうしても人形ではなく人形遣いに目がいってしまいます。
慣れていけばきっと人形だけに集中できるのでしょう。

また、これからも機会があったら鑑賞教室に行ってみたいと思っております。
そして三十三間堂棟由来に出てくる柳の精の”お柳”さんの着物の色はやっぱり柳葉色なのでしょうか。