美術館・展示会など

Blue Alchemy

本日は午前中にお客様。
お母様とご一緒に2人のかわいいお嬢様もいらして下さった。

コートのと羽織の身丈直し、もしくはお仕立て直しが出来るかどうか拝見させていただく。
大きくするには羽裏を長いものに交換すれば出来るのですが、大きくするのにスジが出ないかなどを確認するために一旦お預かりさせていただく事になりました。

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午後から、三軒茶屋のキャロットタワー内、生活工房にてBlue Alkemy-藍の錬金術-というタイトルのドキュメンタリーの上映会を観に行く。
日本、インド、バングラデシュ、アメリカ、メキシコ、エルサルバドル、ナイジェリアの藍染めを分析したアメリカ製作のドキュメンタリー。
どの国の藍染も、その出来栄えは神様に委ねられるという様な信仰的な部分がある様に感じます。
メキシコでは藍を染める際に、“きれいに染まりますように”と布で作った人形に願をかけ、それと一緒に染めていきます。
それだけ繊細で、難しい染色なのだという事なのでしょう。
インドの藍の染料は日本と違い、藍の葉を水に付けてその色素を取り出します。
その後、様々な工程を経て出来た藍の色素の塊は、みずみずしい大きな羊羹の様に見えます。
それは宝石のラピスラズリ(瑠璃)の様な美しさ。
これを乾燥させ、ヨーロッパに輸出されインドの藍は瞬く間に人々を魅了し全世界に広がっていったのです。

このドキュメンタリーを見れば藍の美しさもさることながら、古来から人々の生活に藍が欠かせないものだったのかが分かります。
私も染色の中では藍染めに1番惹かれます。
きっと空や海や宇宙に通じる、神様の造り出した色が人々を惹きつけるのだと思います。