お仕立てに関する話

本日のお客様 (男物お仕立てのご依頼)

今年初めにもご依頼いただいた新宿区のW様。
また、お仕立をご依頼いただく事になりました。ありがとうございます!

今回は前回お仕立したお着物を持ってきていただいてそれをお召しいただき、微調整があったらしてほしいという事でした。
実際に拝見してみると、内揚げの位置の調整と羽織丈をもう少し短い方がバランスがいい感じです。
男物の内揚げはずれてしまうと帯から出てしまうので、これも微妙な所なのです。
羽織丈は流行りがあると言いますが、最近は少し短めに変わってきたように思います。
私の好みは膝が隠れる程度ですが、これは本当に好き好きですね。

また、お着物と羽織のお仕立をご依頼いただきました。
微調整して、また少しずつ着心地の良いお仕立を目指します!

本日のお客様 (裄の長さについて+乳下がり直し)

雨の降る中お着物でいらして下さったN様です。
何の写真かと言いますと、裄の長さと実寸の違いを自ら証明してくださいました。
「写真撮ってブログに載せて!」と自ら志願してくださったのです。
N様は身長が168㎝と女性では大きい方です。
このくらいの身長になると裄は1尺8寸5分(約70㎝)欲しいと言われる方が殆どなのですが、N様は1尺8寸(約68㎝)でお仕立てしています。
N様の裄の実寸は1尺9寸3分(約73㎝)程ありますが、1尺8寸で小さく感じられないのはなぜでしょう。

皆様も試してほしいのですが、衣紋をきちんと抜いてお召しになると裄の長さが変わります。
お着物を始めたばかりの頃は衣紋を上手く抜く事が出来ないかもしれませんが、下着からの着付け(特に長襦袢)をきちんと行う事できれいに衣紋を抜く事が出来ます。
裄が長いと確実に身幅も広くなってしまいます。
胸回りがいつも余ってしまうという方は違いを試してみてほしいと思っています。

そんなN様は乳下がり直しの羽織を数点もってきてくださいました。
そういったお直しももちろん受け付けております。

本日のお客様 (お直しのお渡しと寸法直しのご依頼)

世田谷区のN様。
夏にご夫婦でいらして下さいまして、ご主人の小千谷縮のお直しをさせていただきました。
その際に奥様の訪問着の身幅のご依頼をいただき、そのお直しを受け取りにいらしてくださいました。
奥様はお茶をされているので初釜などにお召しになれると思いますが、今のところお召しになる機会はないという事でした。
知り合いの結婚式に着ていこうかなとおっしゃっておりましたが、まだ招待はされていないそうです(笑)

今回は奥様の浴衣と紬のお着物を帯に仕立てたいというご依頼です。
帯のお仕立は専門の方に出すことになりますが、お受けしております。
浴衣は身丈を短くなさりたいというご依頼でしたが、身丈をどのくらいにするかは腰ひもを締める位置などでだいぶ変わってきます。
浴衣自体、丈を短く着るものですし、奥様は腰ひもを下の位置で絞められるという事なので、実際に裾を待ち針で仮止め試着していただく。
14センチ程短くするという事で長さを決定しました。
やはり、実際に羽織っていただく事が1番だと感じます。
来年の夏は着心地の良い浴衣をお召しになっていただきたいです。

本日のお客様 (採寸と大島お直し)

先日、色紋付を染めからご注文頂いたK様。
その色紋付の羽裏をご購入されたそうで、それを持ってきていただくのと同時に実際にお着物をお召しになっていらして下さいました。
お召しになったお着物は私の方でお仕立てしたお着物ではありませんが、もう少し寸法を変えた方が良い所を変更することになりました。

他に大島の裾の擦り切れ直しなどをお持ちいただく。
お着物を着ていく上で、メンテナンスが重要なことがだんだん分かってくるようになります。
早い方ですと10回も着ないうちに擦り切れてしまいますが、裾の擦り切れ直しは早いほどいいのです。
保管する前にサッと一回見まわしてみてください。
他にもシミや汚れも早いほど落としやすいものです。
早め早めを心がけてみてください。

本日のお客様 (振袖の袖丈直し)

本日は生後1年に満たない赤ちゃんもご一緒に来てくださいましたN様。
抱っこさせていただきましたが、まだまだ小さい手で握ってくる力は赤ちゃんと言えどとても力強いのです。

さて、来年1月の結婚式のご参列の為に、ご自身が成人式でお召しになった振袖を短くなさりたいというご依頼です。
お袖の柄を見させていただくと、桜のお花が全体に散っています。
初めから短くしてしまうよりも、小振袖位(80㎝位)の長さで楽しまれてから短くされた方が良いのではとアドバイスさせていただきました。
どうぞ長く楽しんでいただきたいと思います。

本日のお客様 (色無地 胴抜き仕立てお渡し)

色無地の染と紋入れからさせていただきました。
11月はお茶をされる方のご依頼がとても多く、納期指定のお仕立が立て込んでおります。

本日のY様も11月はお茶の行事で何度かお召しになるという事で、今回の色無地をお誂えになりました。
お色の方も若草の緑色。とてもきれいなお色です。
最初は白い反物だった生地に色が付き、着物になっていくという工程を見ていると形を変えていく美しさを感じます。
白反から染める場合、なかなか色を決められない場合もありますが、迷う事も楽しみの1つと思われたらいいかもしれませんね。

本日のお客様 (男物大島お仕立て依頼)

先日、黒紋付きをお貸出ししましたH様がお着物を持ってきてくださいました。

1000人で三味線を弾くというイベントはギネスにも申請されるという事で、審査員も来ていたそうです。
ギネスに申請されるには、演奏中に弦が切れるパーセンテージも関係あるのだとおっしゃっておりましたが、弦が切れたのはなんと2人だけというとても少ない人数でで、めでたくギネスに登録されるそうです。
お写真も見せていただきましたが、もちろん画面に入りきらない人数ですので実際には圧巻の光景だったのでしょう。

イベントのお話を含め色々なお話をさせていただきましたが、本日は大島のお仕立て直しをお持ちいただきました。
茶系と紺系のアンサンブル2組。
茶系の方はシミなどが多く、こちらはお仕立て直しを断念。
紺色の大島は羽織と組み合わせて1枚にお仕立し直すという事で、洗張りからさせていただく事になりました。

古いお着物になると、お仕立を断念する様におすすめすることもあります。
難しい所ですが、その辺りのご相談はお客様とのコミュニケーションが1番大事かなと思っています。

本日のお客様 (結城紬アンサンブル お仕立て依頼)

本日は男性のお客様のM様。
結城紬のアンサンブルの反物をお持ちいただきました。
今夏に綿麻のお着物を始めてお仕立てされたそうで、その後お着物にはまっていったそうです。
その着姿をお写真で見せていただくと、本当にとてもお似合いなのです。
採寸の後に反物探しにや着物についてのお話を色々とお話させていただきましたが、M様の着物好きな姿勢が伝わってきます。
何事もそうですが、初心者にはいいガイドが必要だと思います。
それが、友人だったり呉服屋さんだったり色々ですが、そのガイドによってご自身の着物ライフがだいぶ変わってきてしまいます。
そのガイドの一人として私も微力ながらお力になれればと思っております。

刺繍のご相談 刺繍士 飯島桃子さん

今日は刺繍の相談を兼ねて刺繍士の飯島桃子さん(以下 桃ちゃん)に来ていただきました。
というのも、お客様のお仕立物で刺繍をご希望の方がいらっしゃいまして、刺繍のご提案をいただく事になりました。

久しぶりに会った桃ちゃん。
変わらず元気そうです。
11月半ばまで麻布のギャラリーでグループ展をされていて、一段落してから来てくれました。

ご依頼のお着物はアンティークの振袖の五ツ紋。
それを留袖にすべく、さらに紋も1ツ紋にされたいというご希望でした。
袖と抱き紋の上に刺繍を入れ、他の模様とおかしくないようにバランスよく入れる様お願いしました。
一見、誰でも出来る様な構図に思いますが、実際にアンティークのお着物を扱った事のない方には難しい事だと思います。
その点、桃ちゃんは扱いにもアンティークの着物には慣れておりますし、何よりもセンスが良いのです。
私としては安心して頼める、心強い刺繍士さんです。

そして、桃ちゃんからはお着物のお仕立とお直しをご依頼いただきました。
これからも物づくりをする者としてお互いに頑張っていきましょう!

本日のお客様 (男物お直しのお渡しと、色紋付のご依頼)

本日は男性のK様。
お直しした男物の身丈直し、裄直し等をお渡しさせていただきました。

本日はその他に色紋付のお着物と羽織のご依頼をいただきました。
男物の第一礼装は黒紋付きですが、婚礼のご参列になると色紋付、またはお召しの紋付(縫い紋)になる方が多いです。
今では白が新婦様の色である様に、黒紋付きは新郎様の色の様な感じもします。

男性の礼装は袴着用なのですが、それほど改まったお式でないのであれば袴無しで出席される方もいらっしゃいます。
そのあたりは主催者側の意向もありますので、TPOをわきまえていきたいものです。